医療法人社団 山中胃腸科病院【公式ホームページ】

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2023/07/15
2023/7/15 ブログ

「門」の語りの続きです。

あらすじ②
 宗助と御米は、坂井家の話をする機会がだんだん増えていった。そして、話題は子供のことに移った。坂井は3人の子供に恵まれながらにぎやかに生活しているのに対し、御米は3回妊娠して3回とも子供を死なせてしまったことを情けなく思っていた。その原因を占い師に聞いたことがあり、「かつて人に対して済まないことをしたからだ」と宣告されていた。
 大学時代、安井は御米を実妹と偽って宗助に紹介した。そのためか、その後に宗助は御米とただならぬ関係に発展した。実は、御米は内縁の妻であった。御米との関係がバレた宗助は、周囲から非難されて大学を中退せざるを得なくなった。妻を奪われた安井は、行方をくらませて消息不明になった。
 坂井と親しくなった宗助は、日頃の会話の中で安井の思わぬ消息を知ることになった。

 子に恵まれなかった御米。引け目を感じていた御米。因果応報の運命を感じながら、宗助と御米は暗く生きていた。安井の消息も気がかりであったであろう。そんななかで・・・、よみがえってきた過去。できれば、触れたくない過去。安井と会うことだけは避けたいという宗助の心境は理解できる。

2023/07/10
2023/7/10 ブログ

「皆勤賞」の是非

 かつて、学生時代を含め「皆勤賞」は賞賛されることが多かった。先人達にもそう学んだ。しかし、現在はどうだろうか?無理は禁物・・・。パワハラ・・・。
 「若いときは何でも自ら進んで・・・」と上司にアドバイスされ、積極的に雑用係を懇願した。断ることは問題外で、欠席も罪悪・・・(欠席裁判回避)。休日出勤することで安心感を覚えていた。昔(戦前?)はそうだったとはいえ、現在、どう考え直せばいいのであろうか?
 神様のカルテ2(著者:夏川草介医師)を読んで(かつ映画を鑑賞して)、小児科の女医が一日欠勤したという場面があった。たまたまその日に受け持ち患者が急変するという不運が生じてしまったそうだ。翌日、その女医は「欠勤」に対して両親に罵倒された。その後、何かに取り憑かれたように、病院に泊り込んで仕事をするようになった。幼い自分の子供の面倒もみることなく・・・。患者(病気)に休みがない以上、医者にも休みはないという理屈であった。小生も同様の経験がある。研修医時代、患者家族に夏休みをとらないように言われた。「退院が遅れるから迷惑だ」と。もちろん、小生は夏休みを返上して働いた。
 今後、医師の働き方改革(故 安部元首相の政策)に対して、小生はどう向き合えばいいのか・・・、ゆめゆめ分からない。この機会に転職を考えてはいたが、肩書きがある以上、なかなか難しい状況にある。

医療の多様性

 医療の分野において、研究内容も多彩になってきた。臨床医学がすべてでなくなった。遺伝子、バイオテクノロジー、人工知能などなど・・・。十分なビジネスが成り立つし、多様性(ダイバーシティ)が重視される時代になってきた。
 「白い巨塔」を連想させる大学病院の信用を失墜させる事件もあり、留学歴が出世に直結する常識も崩壊しつつある。多様性重視の時代の到来である。
 臨床現場においても専門クリニックが開設されており、特化した医療も実現している。

医療にも多様性あり
花にも多様性あり
紫陽花にも多様性あり

 結局、なんでもありなんだよね。

 近い将来、「神様のカルテ」シリーズ(0、1、2、3、新章)について、読んだ(一部、映画を鑑賞した)感想を述べていきたい。

2023/07/03
2023/7/3 ブログ

2006年7月12日
 NHK放送「その時 歴史が動いた」
 排卵日(受胎期)はいつ? 荻野久作

 ちょうどこの頃(今から約17年前)、小生は横浜でくすぶっていた。そんななか、帰郷を決意した番組がこれである。

 地域医療(新潟の民間病院)から世界(医学先進国ドイツ)へ羽ばたいた荻野久作先生のノンフィクションである。
 戦争あれども、医学は着実に進歩していた。地道な研究と逆転の発想である。
 1924年、権威のない医師の学説を日本の医学界は無視したようだ。しかし、単身ドイツに渡り、世界的発見が見事に認められた。ところが教授職を断り、生涯勤務医を続けた。ブレない信念。「生まれてくる子供と母の命を守れ」という確固たる信念。荻野学説による避妊法には異議を唱えるほどの徹底ぶり。
 地域医療で直面した大正時代の過酷な女性の状況。不妊による離縁や多産による死。男尊女卑の風潮で、妊娠出産に束縛される女性。当時、女性の平均寿命は43歳。

 小生の愚作「勤務医にこだわる」は、生涯勤務医を貫いた荻野先生に憧れたからである。
 地域医療でも新たな説は提唱できる。過敏性腸症候群として治療されている患者の中に、実は(慢性)ウエルシュ菌感染症が混ざっていることがある。ところが、権威ある学会での論文発表は叶わなかった。しかし、軽快して感謝してくれた患者が実際にいる。勤務医にこだわる理由である。

2023/07/02
2023/7/2 ブログ

負の遺産???・・・素朴な疑問

 突然ですが、あなたが借金したら、あなたならどうしますか?以下の1.~4.の選択肢から選んでみてください。
(0.そもそも借金をしない)・・・理想的
 1.自分が返す・・・当然、常識
 2.子孫が返す・・・許容範囲内、前向き
 3.他人が返す・・・無責任
 4.踏み倒す・・・問題外、違法

 まず、小学校の担任の先生なら、生徒に1.を促す教育をすると思う。「借りたお金は自力で返しなさい。」と。小生の意見も1.であろう。「自分で返すのが正論。」に迷いはない。ただし、親子三代に渡っての一族プロジェクトなら、2.もあり得るであろう。「一族の繁栄を求めて・・・。」という確固たる信念を持って前向きに考えれば・・・。しかし、リスクを伴うこともあろう。3.は無責任。あり得ない。4.はさらに問題外。あり得ないし、違法である。

 ところで、以上の思考回路を参考に、次の①~③の3点につき、「借金(負の財産)的事案」に対して考察してみた。

①地球温暖化問題
 CO2削減対策である。まず、森林の伐採をなくす(0.)。そもそも、木造物を建築しないことは自然にやさしい。まず、問題にならない。
 伐採したら、その代わりに種や若木を植える(1.)。代償を払うことである。時間はかかるが、妥当な解決策に思える。
 代替エネルギーを新たに開発することも重要である(2.)。次世代に期待して、代替策を講じてもらう。時間はかかるが、妥当な解決策にも思える。ただし、新たに発見されるとは限らない。
 「3.他人が返す」的政策もあるだろう。他国に経済支援をすることで(代償を払うことで)、交換条件としてお願いする。自制しないところがあるので、無責任な側面を有するであろう。
 知らん振りしてのCO2排出(4.)は、まず許されないだろう。無責任すぎる。

②薬剤耐性菌問題
 抗菌薬が効かない細菌の出現を阻止する対策である。新しく登場してきた抗菌薬をむやみやたらに使うと薬剤耐性菌が出現する。抗菌薬の開発には時間がかかる。都合のいい物質(抗菌薬の原料)が近未来に発見されるとは限らない。
 一般的に適材適所というように、抗菌薬の適正使用(きちんと正しく使うこと)が基本である。トランプに例えると、万能的カードであるジョーカーばかりを使う必要はない。必要最小限的な使用を行い、いざとなったらジョーカーを使うセンスが求められている。蚊を一匹殺すのに、原爆を使用する必要はない。
 耐性菌の出現は人類にとって不利である。そもそも使わないこと(0.)は適正使用の一部に該当する。例えば、かぜ症候群(多くはウイルス感染症)に対して、抗菌薬を使わない。そもそも効かないから。
 1.的発想も適正使用に該当する。原因菌が予想される場合、ジョーカー的な抗菌薬(専門的には広域抗菌薬)を使う必要はない。原因菌に効く抗菌薬(専門的には狭域抗菌薬)を使えばいい。

③国家の借金問題
 現在、1000兆円を超えているという。とりあえず、贅沢せずに、先送りにしないで皆で返すことが先決では・・・。皆が我慢して、とりあえず借金を返すことが先決では?
 しかし、現状は如何に?国債発行ゼロは無理なのか(0.)?どうしてダメなのか?秘策があるのか?減税を主張する政党がどうして政権を獲れないのか?
 国家財政政策に対して、「1.自分が返す」的な政策はないように見える(実際あるのかもしれないが・・・)。日本国内で災害があれば、寄付金を募っているが、国民みんなで払いましょう的政策はないように思われる(実際あるのかもしれないが・・・)。緊急的かつ一時的な税金徴収を経験したことがないように思う。
 さて、「2.子孫が返す」的や「3.他人が返す」的な印象を受けるのは小生だけであろうか?つまり、先送り(国債発行)や課税改定(年金減額)で逃げ切られては困る。喫緊の課題は早急に対応しなければならないと思う。借金して無視することは出来ない(4.)が、「借金ある者に贅沢は禁物」という考え方は感覚的に正しいと思うが、実際は正しくないのかもしれない。
 経済の仕組みを知らない小生は、不勉強なのであろうか?
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 最後に、個人的には借金は早く返して、精神的に楽になりたいのだが・・・。踏み倒すことは出来ないし、他人任せの他力本願も望まないから。子孫にも負担をかけたくないから。
 こう考えるのは非国民なのであろうか?長期的に(長い目でみると)、国債発行は妥当なのであろうか?私には分からない。

2023/07/01
2023/7/1 ブログ

夏目漱石の「門」を読んで

 「それから」に引き続き、これから「門」をあれこれ小生なりに語っていきます。なんとなく・・・、「それから」のそれから(続き)であろうか?そんな感じがしないでもないが・・・。

あらすじ①
 主人公の宗助(そうすけ)は、かつて京都で大学生活を送っていたとき、親友である安井の内縁の妻であった御米(およね)に恋をしてしまった。結局、安井は御米を宗助に奪われることになり、姿を消してしまった。御米と宗助は結ばれた後、東京暮らしを始めた。
 崖の下にある家で宗助は御米と地味な生活を送っていた。役所勤務で安月給のため、裕福とは言いがたい環境だった。そんななか、叔父が亡くなったという知らせを宗助は受けた。両親に先立たれていた宗助は、叔父に実弟の小六(ころく)を預けていたため、引き取らなければならなくなった。小六の世話を引き受けた宗助は、父親の形見である屏風を古道具屋に売って金を捻出した。その古道具屋の主人は坂井という裕福な家庭の亭主で、3人の子供や使用人とにぎやかに暮らしていた。
 ところがある日、坂井家に泥棒が入った。泥棒は盗んだ立派な箱をうっかり宗助の家の庭に落として逃げていった。翌日、宗助がそれを坂井の元に届けたことをきっかけに、2人の交流が始まった。

 略奪愛による東京生活。しかし、小六の世話が宗助夫妻にさらなる地味な生活に拍車をかけた。裕福な坂井とは対照的な宗助の生活。泥棒が宗助と坂井を引き合わせるという偶然。この時点で、これからの話の展開がつかめない。

2023/06/27
2023/6/27 ブログ

何んとすばらしい夢か!!!

 招待席に着席していた。スーツを着て胸に花飾りをつけた小生は、かなり太っていた。便秘がちで腹部膨満感があったので、トイレに行ったが大便は出なかった。それから、招待席に戻って再び着席した。
 いきなり、岸田総理大臣が現れて、大蔵大臣を任命された。

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この夢判断はいかに?
小生の深層心理はどうか?

 小生が40年前に夏至の朝日をみて誓ったことが、「夢物語」に終わらず、走り続けて実現するに至った。その小生に対する褒美が、大蔵大臣任命に繋がったのではないだろうか。何んと大きい褒美ではないか。ただし、重責が半端でないことは確かである。

2023/06/23
2023/6/23 ブログ

妙な夢をみた。

 旧上司より、「君に肩書きはふさわしくない」といきなり叱咤された。顔も鮮明に出てきた。白昼夢のように。鬼の様相であった。

この夢診断はいかに?深層心理は?
 かつて、上司に身分の違いを見せつけられた。心的外傷がキツい。フラッシュバック。「出世に焦りは禁物」と叱咤された記憶がよみがえる。小生、この教えを最近まで守り続けてきた。しかし、本年になって肩書きがついた。小生から嘆願したわけでないのであるが・・・。母親だけは肩書きを喜んでくれたので、親孝行できて良かったと思う。
 一方で、「身分不相応の肩書きはもらうべからず」というアドバイスを裏切ったことに対する小生の罪悪感なのかもしれない。所変われば評価も変わると、小生自身を慰めている今日この頃だ。

2023/06/22
2023/6/22 ブログ

院内雑誌「旅枕(たびまくら)」を発刊

 さて、40年前の今日、夏至だった。ちょうど中学2年生。期末試験に向かって全力投球中であった。大勝負。戦う勇気。武者震いしていた。
 徹夜明けの朝、朝日を見ながらサイクリングした。真っ赤な太陽であった。
 そして、今こそ語ろう。あれから40年。ようやく、悔いのない人生を実感して、「これでよかった」と心底思う。捨てる勇気・失う勇気を出し、「広耕深掘」の境地に到達した。

2023/06/15
2023/6/15 ブログ

夏目漱石の「それから」を読んで ~あらすじと小生の感想④

その4:
 三千代を抱擁する代助は、いよいよ就職しなければならないと焦り始めた。また、三千代との関係を平岡に伝える必要性も出てきたので、代助は平岡に手紙を書いた。しかし、返事はなかなか返ってこなかったので代助が使者を出したところ、三千代が病気で倒れたとのことだった。三千代は平岡に、「謝らなくてはならないことがあるので、代助のところに行ってほしい」と伝えた。代助は、訪ねてきた平岡に「三千代を譲ってほしい」と頼み込んだ。平岡は、「三千代を譲ることは許すが、三千代の体調が回復してからにして欲しい」と返答した。そして、2人は絶交するに至った。
 平岡は、その一連の経緯を代助の父親に手紙で知らせた。縁談を断った上に人妻を奪い、その事実を知らされたことに対して、父親は激怒。代助と絶縁することを宣言し、兄夫婦もそれにならった。
 最終的に、代助は恵まれた生活や家族を捨てて三千代を選び、世間の荒波に揉まれる覚悟をした。そして、仕事を探すために町に飛び出し、電車に乗った。代助の目に映る景色はすべて真っ赤に見えた。

 人間関係が完全に破壊された。代助は行く先不明の旅に出た。その後はどうなったのか?プー太郎の代助に仕事は見つかるのか?三千代ときちんとやっていけるのか?後味の悪い結末であった。

2023/06/10
2023/6/10 ブログ

 1年前はコロナ禍第6波で疲労困憊していた。
第5類になって1ヶ月が過ぎた。一見、落ち着いたように思えるが、第9波に突入しているようだ。油断大敵。
 一方、プライベートの学問鍛錬は遅々として進まず。終活第三章継続中。崇高な目標に向って生きている。少年易老学難成。一歩でも前へ。

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