医療法人社団 山中胃腸科病院【公式ホームページ】

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2023/03/15
「女性が働きやすい医療機関」に認証されました。

 令和5年3月13日(月)に三重県庁で行われた「令和4年度 女性が働きやすい医療機関認証制度 認証式」に出席し、一見知事から認証書をいただきました。

 今後も女性はもちろんのこと、誰にとっても働きやすい環境の整備に取り組んでまいります。

◆「女性が働きやすい医療機関」認証制度について

 三重県において、女性が働きやすい勤務環境づくりを促進し、ひいては男性職員にとっても働きやすい職場を実現するため、平成27年度に全国に先駆けて創設されたものです。

 当院では、今回初めて認証されました。

認証期間 令和5年4月1日~令和8年3月31日
※当院院長の淵田則次は1列目の一番左です。
2023/3/15 定期ブログ

三四郎(夏目漱石著)を読んで ~番外編~

 この小説は個人主義がテーマという。個人の自由や意思を尊重する思想は軽視されていた時代。特に恋愛には重きが置かれず、それが結婚観によく表れている。結婚というのはもともと「家同士の契約」であり、そこに恋愛感情は必要とされていない。しかし、それに対抗して「好きな人と結婚したい!」という思想が西洋を中心に広がり始める。

例えば、森鷗外作の映画「舞姫Die Tänzerin」のある場面で、愛のない結婚を余儀なくさせられた貴族夫婦が登場する。夫人が日本の縁談事情を問うシーンがある。皮肉をいう主人の前で、日本も同じと答える。そこで、留学中の豊太郎(郷ひろみ主演)が「カイネリーベKeine Liebe?(訳:愛がない?)」と言う。西洋も親が縁談をまとめることに気づく・・・。

 話は戻るが、美禰子は自分を心から愛してくれる人に飢えていたことが読みとれる。不器用で野暮な三四郎を、自分を全力で好きでいてくれていると期待する。当時の時代背景も明らかに関係している。女性が自分から積極的に男性に告白するということ自体が考えられない時代。美禰子はひそかに三四郎から告白される必要性がなければならない。それゆえ、美禰子は平静を装いながら必死にアピールしまくる。うぶで鈍い三四郎は美禰子の想いをくみ取れず、時間が流れていく。
そして、美禰子の失望の象徴は「ストレイシープ」。一方、三四郎の失望の象徴は・・・、森の美女・・・、この題は悪い。


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今年も2か月が過ぎました。昨年から金澤ケーキを食べています。小生、実は三四郎を読みながらこのケーキを食べていました。一度、ご賞味ください。美味しいまろやかなケーキです。大学生時代に食べた記憶はあるようなないような・・・。

2023/03/01
2023/3/1 定期ブログ

三四郎(夏目漱石著)を読んで ~あらすじと私の感想④

その7:
 講義中、三四郎はストレイシープとノートに繰り返す。美禰子の気持ちはいかにと思い悩む。ノートを覗き見した与次郎につっこみを許す。
 原口さんという画家が広田先生の知り合いで、美禰子は洋画栄えすると称賛される。運動会を抜け出した三四郎は美禰子に遭遇。美禰子は原口さんのモデルになることを告白。
 この後、三四郎は競馬で浪費した与次郎に金(20円:現在の30万円相当)を貸す。与次郎の不始末で美禰子に金を工面してもらうことになり、三四郎が美禰子に金を借りに行く。美禰子は、「人の心を読めない三四郎は馬なんか読めない」と皮肉る。一緒に散歩に出て、銀行で金を下ろして展覧会へ行く。その場に野々宮さんがいる。美禰子の仕打ちで野々宮さんは嫉妬することに。美禰子に、「借りた金をみんな使ってもいい」と言われ、三四郎は混迷する。
 それから、与次郎と三四郎はある店に行く。そこで、美禰子とよし子の二人連れに遭遇。三四郎の勧めた品を美禰子が買う。ヘリオトロープの香水。

 三四郎を意識する美禰子。アプローチする美禰子。しかし、対応が微妙な三四郎。三四郎は美禰子の気持ちに気づいていない?

その8:
 原口さん宅にいる美禰子に金を返しにいく。たまたまモデル中の美禰子。終了後、ふたりで散歩に出る。三四郎は「あなたに会いに来ました。美禰子さんに会いに来ました。」と本音を明かす。結局、金を返さず。突然現れたある男性が美禰子を連れて行く。
 その直後、三四郎がインフルエンザになり寝込む。与次郎はよし子と見舞いに来る。その後、美禰子は元々よし子の夫になるはずだったある男性と結婚することになる。三四郎は、それを聞いてやり切れない気持ちになる。
 快復後、三四郎は美禰子のいる教会に会いに行く。三四郎は金を返す。ヘリオトロープ匂うハンカチを美禰子が渡す。美禰子は、「われは我が愆(とが)を知る。我が罪は常に我の前にあり。」と囁く。
 そして三四郎は、原口さんが描いた美禰子のモデル絵を野々宮さんと展覧会で観賞する。その絵のタイトルは“森の美女”。しかし、三四郎は「この題は悪い」と皮肉る。「じゃ、なんとすればいいんだ」という野々宮さんの問いには答えず、三四郎は「ストレイシープ」と呟く。

 “森の美女”というタイトルは、三四郎が初めて出会った場所にちなむ?筆者のいたずら心?美禰子は自分の心に噓をついて結婚。三四郎は、未熟な恋愛感情のままで最後を迎えることに。

(おわり)

2023/02/15
2023/2/15 ブログ

三四郎(夏目漱石著)を読んで ~あらすじと私の感想③

その5:
 それから、三四郎は与次郎から広田先生を紹介される。広田先生は、東京行きの列車で遭遇した風変わりな髭面男と判明。引き続き、三四郎は広田先生の引っ越しの手伝いをすることにもなる。その引っ越し先で、森で見た着物美女(病院で会った美女)と再会する。その美女は里見美禰子(みねこ)という名前。皆が集まる前に2人で掃除を始める。その間、三四郎は不思議な感覚に陥る。そして、広田先生、与次郎、野々宮さんが次々にやってくる。そこで、野々宮さんは「実妹よし子が退院した後の下宿先を探している」と言う。結局、野々宮さんと美禰子の兄が知り合いのこともあり、野々宮さんとよし子は美禰子の家に下宿することになる。それを知った三四郎はもやもやした気持ちになる。

 三四郎の心が揺れる。嫉妬心が芽生える。近いようで遠い存在の美禰子。しかし、まだ確信を得ていない三四郎。

その6:
 その後、広田先生、野々宮さん、三四郎、美禰子およびよし子は、菊人形展(菊でできた人形の展示会)に行く。途中、東京にホームレスがいることを知る。そこで、人波に酔った美禰子は体調を崩してしまい、三四郎は美禰子を川べりに連れて行く。「広田先生と野々宮さんが、急にいなくなった僕たちを探しているかもしれない」と三四郎は不安をもらす。すると、美禰子は「私たちは大きな迷子ですもの」と言う。さらに、「責任を取るのを嫌がる人だから」と意味深な発言をもらす。そのとき、水たまりでつまずいた美禰子を抱きかかえた三四郎は内心どぎまぎする。そんな三四郎をよそに、「迷子を英語で言うと?」美禰子は問う。そして、三四郎の耳元で「ストレイシープ(Stray sheep)」とささやく。

  新約聖書の語句で「迷える羊」を意味するストレイシープ(stray sheep)。三四郎は「迷える子羊」ってことか?それとも美禰子が?

(つづく)

2023/02/01
2023/2/1 定期ブログ

三四郎(夏目漱石著)を読んで ~あらすじと私の感想②

その3:
 東京着。三四郎は晴れて東大生になる。そして、母の紹介で野々宮さんを訪ねる。最新の科学研究をしている野々宮さんは学問しか興味がなさそう。野々宮さんに挨拶後、三四郎はキャンパス内の森の中に入り、池の前で立ち止まる。少し遠くに看護婦と着物美女がいるのに気づく。その美女は小さな白い花を鼻に当てながら、三四郎の方へ歩いてくる。そして、三四郎の目の前でその花をぽとりと落とす。その美女が去った後、その花を拾って匂いを嗅いだ三四郎は、今まで感じたことのないような感覚を味わう。三四郎は「矛盾」と表現する。
 その直後、再び野々宮さんと遭遇し、三四郎は食事に誘われる。引き続き、野々宮さんに買い物(女性のリボン)に付き合わされる。

 東京で初めて出会った着物美女。三四郎の心に女性というものが宿る。新感覚が東京で芽生えたのであろう。

その4:
 三四郎は、大学生活で与次郎という人物と仲良くなる。ライスカレーを一緒に食べる。そして、与次郎が野々宮さんの師匠である広田先生の弟子と知る。野々宮さんと親しくなり、留守番を頼まれて一晩泊る。その夜、列車による自殺事件に遭遇する。さらに、野々宮さんに「入院中の実妹よし子に届け物をしてほしい」と頼まれる。素直に病院の15号室にいるよし子を訪ねる。部屋から出て間もなく、見覚えある女が向こうから歩いてくる。森の中ですれ違ったあの着物美女。偶然会うことに。美女は「15号室はどこですか?」と三四郎に尋ねる。三四郎が場所を答えると美女は去って行く。美女の後姿を見た三四郎は、かつて野々宮さんが買ったリボンを髪に付けていることに気づく。そして、気の重くなる脱力感に苛まれる。

 東京生活で友人のできた三四郎。人間関係についていくのがやっとの三四郎。意識した女性を身近に感じるようになり、感情が豊かになっていくのだろう。

(つづく)

2023/01/22
2023/1/22 ブログ号外

石薬師宿(東海道四十四次)

石薬師宿は、江戸から数えて四十四番目の宿場であった。この地に宿駅が設置されたのは元和二年(1616)と遅く、それまでは高富村(天領)であったという。
人家約180軒のうち、旅籠屋が約30軒、百姓が約130軒と全戸数の約7割を占め、農村的性格の強い宿場であったという。
街道の中ほどの西側に小澤本陣があり、その向かいに園田家の問屋場があった。
なお、万葉集研究の最高峰を究めた佐佐木信綱博士の業績を称える記念館もある。

下大久保付近の国道1号線から少し入ると石碑が控えめに建っている。

新年早々、さっそく石薬師宿を散策してみたが、期待していたほどの古い町並みを感じることはできなかった。また、暖かい時期になったらゆっくり歩いてみたい。何かいいものが見つかるかもしれないから。

2023/01/15
2023/1/15 定期ブログ

三四郎(夏目漱石著)を読んで ~あらすじと私の感想①

その1:
 日露戦争直後の日本。熊本から東京大学入学のために上京する三四郎(23歳)は、列車に乗り名古屋に向かう。そこで、乗り合わせたある美しい夫人(人妻)と知り合う。夫人は三四郎に「名古屋に行きますか?」と聞く。名古屋で乗り換えて東京に向かうと三四郎が答える。そこで、夫人は「一人では心細いので宿を一緒に探してほしい」と頼む。三四郎はそれを引き受けたのはいいものの、宿に着いたところで事件が勃発する。宿の人が三四郎と夫人を夫婦だと勘違いする。もちろん用意された部屋は一つ。三四郎は困惑するが夫人は承諾する。風呂に入っている三四郎の背中を流そうともする夫人。さらに布団も一つ。三四郎は仕方なく布団を真ん中で区切って、夫人と接しないように夜を明かす。翌朝、夫人と別れる際、「あなたはよっぽど度胸のないかたですね」と言って夫人はにやりと笑う。夫人は関西線で四日市へ向かう。

 明治時代末期。23歳の大学生。現在の大学院生の年齢に相当する。名古屋でいきなりストイックな体験をすることになった三四郎。シェアの域を超えていたが、さすがに勇気は出ないだろう。若くて純粋な三四郎は、上京というだけで精一杯な心境であろう。夢で胸一杯だろう。学問学問学問・・・。
 夫人の行き先が四日市ということに親近感を思える。どこに行ったのであろうか?

その2:
 名古屋の出来事に煮え切らない三四郎。東京に向かう列車の中で、不思議な髭面男と出会う。ついでに富士山を初めて眺める。この男は戦争について良い印象を持っていない様子。態度も豪快。戦勝国日本に対して、「滅びるね」と迷いなく呟く。当時、国家批判はタブーとされる。この男の思想に驚愕する。西洋人にも遭遇する。

 故郷熊本を離れ、視野が広くなっていく三四郎。少しずつ、社会情勢を把握していく三四郎。初体験も多い。成長過程だろう。ちなみに、大日本帝国はその約40年後に敗戦を迎える。それにしても、筆者は予想していたのであろうか?単なる勘であろうか?

(つづく)

2023/01/07
2023/1/7 ブログ号外

 病院に正月はない。もちろん、病気に年末年始もない。コロナの残党がいるかもしれないという不安感が、小生に常に付き纏っている。
 年末年始、臨時コロナ検査係および重症患者の対応に出勤していた。
 しかし、またまた不安材料が出現してきた。BA.2から派生したXBB.1.5の急速な拡散である。アメリカ疾病管理予防センターによると、伝染性と免疫回避性が最強という。BA.5対応ワクチン接種を推奨している現状で、果たして予防しきれるかどうか分からなくなった。
 また、感染症法の第二類相当から第五類の移行措置について、行く先が不透明になってきた。

 そんななか、1月2日の昼食に、初めて大エビピラフを作ってみた。

 インターネット情報を頼りに(特にYoutubeに感謝しつつ)、素人が作るわけですからプロに敵うはずはない。大きい具材を使うことによって、豪華を装って見栄えを整えるしかなかった。食べてくれた職員に感謝する。ありがとう。

2023/01/05
2023/1/5 ブログ 号外

①変な夢
 令和4年12月28日未明。次のような夢をみた。
 場所は沖縄。見たことのない光景。どこかの駅にいるようだ。(実際、沖縄に鉄道はない。ゆえに駅もないはず。)
 目の前に大きな建物が3つ建っている。赤、黒そして白。塔もついていて、ゴージャスである。
 小生は、本州に向けて帰路を急いでいるが、チケットがなかなか買えない。製薬会社のMRがチケット売り場に並んで、小生のチケットを買おうとしてくれていたが・・・(長蛇の列)、いつの間にかいなくなった。そして、よそ見をしていたら、チケット売り場が閉まっていた。
 「あーあ、帰られない」と小生は途方に暮れていた。

 この心理状態は何を物語っているのであろうか。空路または海路でしか沖縄を脱出できないはず。何が小生の行く手を阻むのか。存在しないはずの鉄道駅で列車を待っていても何の解決もしないのに・・・。陸路は選択肢にないことに間違いない。「今は動くな」ということか・・・。

②遠い昔の夢
 子供の頃、何とも悲壮な夢をみた。小生は母子家庭になっていた。母一人子一人。貧乏生活であった。四日市のコンビナートエリアのアパートに暮らしていた。母はアパートの窓際でうなだれていることが多かった。小生は、「新幹線に乗りたい」と駄駄を捏ねていた。四日市駅で、「乗せてあげるよ」と母が電車の中から、プラットホームにいる小生を招き入れてきた。母の顔に笑顔はなかった。悲壮感が漂っていた。

 この心理状態は何を物語っていたのか。朝起きて現実は違ったが、このとき親孝行を誓った。後から聞いた話であるが、実際に母子家庭になる状況があり得たという。正夢でなくてよかった。父親は他界したが、これからも母親孝行を続けよう。
(両親ともに、小生が医者になることを願っていたそうだ。実際、医者になった。父親を医師として看取ったことは最高の父親孝行と自負する。母親孝行はこれからだが、何がお望みなのであろうか?)

③初夢
 令和5年1月2日未明。何か夢をみたが、全く覚えていない。初夢に認定できなかった。同日、昼寝で何か夢をみたが、ほぼ覚えていない。C型肝炎のワクチンをうたないと・・・、という内容であった。ちなみに、C型肝炎ワクチンは開発されていない。
 令和5年1月3日未明。次のような夢をみた。小生のかかりつけ患者が登場。腹痛で来院した。手術が必要ですかと問うが、小生は原因を知っているので不要と答えた。患者は微笑んだ。かつて腸閉塞になった患者だが、原因が分からなかった。後日、CT所見からようやく腸閉塞の原因が判明した。現在も元気である。

 この心理状態は何を物語っていたのか。原因不明の患者がいると、とりわけ強い不安を感じる小生の性分。どうやら夢の中でも医者をやっているようだ。患者の笑顔が何よりも安心感を与えてくれる。まさしく、医者冥利に尽きる。

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2023/1/1 元旦
 太陽神ラー様
  あらためて誓おう。
  終活最終章に前向き。
  最強のチャレンジャー。
  ジェネラル・ドクターシップ。

(2023/1/1初日の出 病院当直室から撮影)
2023/01/01
2023/1/1 ブログ

謹賀新年

コロナ禍、皆様に多幸を祈ります。

さて、小生、東海道沿いにある病院で働くこと約6年。三重県四日市市小古曽。采女付近。

西に車で走ること10分。そこには庄野宿(東海道四十五次)がある。古い町並みで規模は小さい。かつて、庄野宿は本陣1軒、脇本陣1軒、旅籠15軒という小さな宿場であったという。

さらに、西に車で走ること30分。そこには関宿(東海道四十七次)がある。地面はすでにアスファルトになっている。いかにも旅館風の家屋が立ち並ぶ。江戸から明治にかけての格子戸の多い町屋が約200軒も連なる。その町並みは開放的で素晴らしい。全長約1.8kmにもおよぶ関宿は、西の追分から大和街道が、東の追分から伊勢別街道がそれぞれ分岐していたため、江戸時代には往来する人々でにぎわい、参勤交代や伊勢参りなどの交通の要所として繁栄したという。

今年も采女~石薬師宿~庄野宿~亀山宿~関宿を散策してみたい。

外来診療の受付時間

交通アクセス

〒510-0958
三重県四日市市小古曽3-5-33
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