医療法人社団 山中胃腸科病院【公式ホームページ】

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2025/12/25
来年の目標はミニマリストになること ~欲深さが人生を台無しにした故~

「リトルワールドとかけて、ミニマリストととく。」そのこころは

――「どちらも、“持たなくても世界は十分に味わえる”ところです。」

 リトルワールドは、すべてを自宅に集めなくても歩くだけで世界の本質に触れられる場所。ミニマリストもまた、すべてを所有しなくても人生の豊かさを感じ取る生き方。

 建物は借景、文化は体験、持ち帰るのは土産ではなく、感覚と記憶だけ。荷物を減らすほど世界はむしろ広くなる――そんな共通点でしょう。

今年もお世話になりました。クレープ博。

https://www.youtube.com/shorts/v-thu6Bgyuo

クリスマスイブの豪華な食事

2025/12/24
はぐれ外様医師の奮戦記

──ぬるま湯に浸からず30年。原点に立ち返り、なお極めるために──。

 医師として歩み始めてから三十年。外様として組織に属しながらも、決してぬるま湯には浸らず、安穏に身を沈めることなく歩んできた。その道のりは、ときに不条理の海を泳ぎ、理不尽という岩礁にぶつかり、それでも折れずに進み続けた はぐれ者 の航海だった。だが、これほど多くの資格と経験を手に入れた今になって、逆に問われる。

――これらをどう使い、何を極め、どう生き抜くのか。

 くじけそうになったとき、私は原点に帰る。愛知県犬山市にある野外民族博物館リトルワールド。36年ぶりに再訪したあの日から、私の心にはいつもこの言葉が刻まれている。「原点を忘れたとき、人は迷子になる」

■ 医師をめざした“彼女のおまけ”

 中学二年の春。教室の斜め前に座った、かわいくて少し気の強い女の子。数学で満点をとり、「頭が良くてピアノが弾ける人がタイプ」と笑ったその瞬間、少年の心は決まった。「じゃあ、勉強で勝って、ピアノを弾いてみせる」

それが、のちに医学部をめざす長い旅路につながるとは予想もせずに。リトルワールドへの社会見学で撮ろうとした彼女の写真は先生に取り上げられ、帰りのバスでは「あの素晴しい愛をもう一度」が流れ、惨めな気持ちで座席に沈んでいた。だがそのとき、天から降りた囁きがあった。

「この歌をピアノで弾け」

「彼女を勉強で超えろ」

「永遠に努力しろ。そして医者になれ」

 そこからの努力は、異様なほどストイックで、誰よりも純粋だった。結果、片手の独学ピアノは本番で成功し、成績は学年一位。やがて転校していった彼女に、届かぬ想いだけを胸に仕舞い込みながら。それでも彼女は、その後の人生で大切な“おまけ”を残してくれた。浪人生で心が折れかけた自分に、静かに会ってくれた夏の日。あの数十分の再会が、心と魂を甦らせてくれた。そして医学部合格の日、私は約束を果たすように彼女に報告した。それが最後の会話となった。

■ その原点が教えてくれたこと

 それから三十年。

 現場では外様であり、職場では異端であり、しばしば孤立もした。だが、あのときの決意、「永遠に努力する」という誓いだけは決して折れなかった。資格は、いつの間にか増えた。経験は、いつの間にか蓄積された。だが、それらは“肩書き”ではなく、“道具”でしかない。

 問題は、これからどう使うかだ。外様でも、生き方は極められる。はぐれ者でも、専門家になれる。ぬるま湯に浸らなかった三十年は、これからのためにあった。


■ 今、再び原点へ帰る理由

 苦しくなったらリトルワールドへ行く。あのときの自分に会いに行く。彼女がくれた“おまけ”の意味を確かめに行く。私はまだ、道半ばだ。

 終活の旅は、終わらせるためではない。原点を忘れず、最後の最後まで極めるための旅だ。

 はぐれ外様医師として、残りの医師人生で、どれだけ人を救えるか。どれだけ家族を支えられるか。どれだけ“本物の医療”に近づけるか。

 その答えを探す旅は、まだ続いていく。

2025/12/23
こういう事態は心が痛すぎる

https://news.yahoo.co.jp/articles/aa74ea496319a6a12711ed2d6ef58c024bb44ea5

 全国で病院の赤字経営が深刻化する中、静岡市立清水病院は2024年度の損失額が22億円あまりになったという。手術の受け入れを停止せざるを得ない状況にまで追い込まれている事態。26の診療科があり、急性期から慢性期まで一貫した医療を提供している。長年、地域医療の中核を担ってきた病院が危機を迎えている。

 原因は何だろうか?

 どうして、このような事態になったのか??

 どこかに、楽観視的政策があったのでは???

 きちんと分析したうえで、今後の方針を探っていくべきだろう。

2025/12/22
がん遺伝子パネル検査 2025/11/28

 多くのがん関連遺伝子の異常を網羅的に調べる「がん遺伝子パネル検査」。

 京都大学病院は、検査を標準治療開始前に行った場合と、(保険診療で認められている)標準治療終了後に行った場合と比較したら、生存期間が延長したという研究結果を発表。「早期に検査をすることで、効果の高い治療に早い段階でアクセスできる。現在の標準治療終了後という制限の撤廃を働きかけたい」とコメント。

 がん患者172人に対して標準治療前にパネル検査を実施したところ、遺伝子変異が見つかり、専門家の推奨治療を受けられた患者は25%だったという。なお、それまでの報告で標準治療後にパネル検査を受けた場合、推奨治療を受けられた患者は8.2%とされていた。

 全生存期間の中央値(患者の50%が死亡するまでの期間)は、標準治療終了後パネル検査では19.1カ月、今回の研究結果(標準治療開始前パネル検査)では27カ月だったという。

 約8カ月の延長だ。しかし、同一試験でないので単純比較はできないことに注意が必要だ。さらなるデータの蓄積が望まれる。費用対効果も考慮に入れないといけない。医療費の高騰に拍車がかかる。

2025/12/21
保険薬局のポイント付加(還元)問題 2025/11/28

 患者さんからポイントがつくから・・・って、聞いてはいましたが・・・。

 厚生労働省は11月28日、薬を処方された患者と保険薬局をつなぐサイトがポイントなどを付与している事例があるとして、対策を検討すると発表した。

 「患者誘引につながる恐れがある」と問題視されている事例だ。

 規則上、値引きなどによる調剤の誘引を保険薬局に禁じているという。厚労省はポイントの提供なども「制度上ふさわしくない」との考えを示していた。

──これ、医療現場で地味にも長々と続いている騒動。あまり気にしていなかったが、かつてドラッグストアの一部が「処方箋持ってきたらポイント付きます!」と大盤振る舞いをした結果、厚労省が「いやいや、それって医療で値引きしているのと同じなんじゃないのか?」と苦言を呈し、2012年から原則禁止になったという。

 それでも時々、患者さんに「あの薬局はポイント付くって聞いたんだけど」と言われるのは、制度が分かりにくい上に、支払い方法(クレカ等)に付く通常のポイントは許容範囲という微妙な例外があるせいなのだろうか。たぶん、そうなんだろう。

 本来、薬局選びは、あくまでもポイント還元率ではなく、服薬指導の質でやってほしいところだ。にもかかわらず、ポイントで患者を誘引という手段は、保険薬局がどこか商店化しているように感じてしまう。営利を求めないとされる医療分野で、従事する者としてはなんとなく複雑な心境。

 公定価格で運営される保険医療にお得感を持ち込むことは、制度の公平性まで揺らぐ話になってしまう。還元ポイントは買い物だけにして、調剤はまっすぐ真面目にやろうではありませんか。

2025/12/20
多様性

 同性同士の婚姻を認めない現行民法や戸籍法が憲法に反するかどうかが争われた訴訟の控訴審判決。東京高裁は2025年11月28日、「合憲」と判断。

 全国の同種訴訟で、高裁での「合憲」は初めて。現在の状況が続けば「憲法違反の問題が生じることは避けられない」とした。「まずは国会で審議が尽くされるべきだ」と判決理由。いずれ最高裁が統一判断を示す見通し。

 何でもありの時代。なんでも自由。どれでも自由。何をしても自由。
自由すぎて、まとまりが利かなくなるぞ。それこそ不自由。

2025/12/19
たまにはうれしい知らせも欲しい

 ガソリン税の暫定税率。

 1974年に一時的な措置として導入された。

 田中角栄内閣だった。

 その後、半世紀以上にわたって維持されてきた。

 今回の廃止法成立によって、12月31日に正式廃止。

2025/12/18
閉院?

 銚子市の「たむら記念病院」(病床167床)が11月30日に閉院した。ホームページで「諸般の事情」を理由に閉院方針を公表し、あとのことは「弁護士に任せているので答えられない」としていた。

 人工透析内科などがあった。近年は赤字経営で、救急患者の受け入れを停止していたという。

 人工透析のある病院は、昔から羽振りが良かったイメージはある。
 医療はこのまま崩壊していくのか?
 復活するのか?
 V字回復はあるのか?

2025/12/17
ミニマリスト医師の誕生

時代遅れも甚だしい・・・反省だけでは済まない。

役立たずの医師が誕生してしまったではないか。

これでダメなら、臨床医を引退する覚悟でいる。

 私は総合診療医を夢見ていた。しかし、医療の進歩は甚だしい。

 これからは、一般内科(消化器・感染症含む)・消化器内視鏡を専門としながら、自信をもって提供できる必要な医療だけを丁寧に選び取る“ミニマリスト医療”を実践していこうと考えている。

 過剰な検査や治療に頼らず、患者さんの生活、体質、家族背景を踏まえた負担の少ない医療を大切にしていきたい。

 漢方医としての視点と家族ケア専門士としての知見を統合し、身体だけでなく、心や人間関係も含めて“全体を診る医療”を目指していこうと考えている。

 高度な医療が必要性であれば、もちろん思い切って紹介するだろう。

 在宅医療をプラスして、暮らしに溶け込む治療とご家族への寄り添いを重視したい。医療は複雑である必要はなく、本当に必要なことだけに集中することで、患者さんの負担を減らし、回復する力を引き出すことができると信じている。

 無理のない医療、続けられる医療、そして、安心して頼れる医療を、皆とともにつくっていきたい。

2025/12/16
ああ母校!

感染症科が新設されていた!!
遅ればせながら、謝辞を申し上げる!!!

金沢大学医学部を卒業した者として、附属病院に「感染症科」が新設されたことを心から祝福いたします。
医療の高度化、多様化が進む昨今、感染症はどの診療科にも関わる重要なテーマです。
臓器を越えて、患者さん・地域・社会を守る新たな拠点の誕生は、金沢大学の伝統と使命を次の世代へつなぐ大きな一歩です。
医療人・研究者・教育者を目指す若い方々が、この科で学び、地域医療を支える柱として育っていくことを期待しています。
卒業生として、そして医師として心よりの祝辞を贈ります。

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