医療法人社団 山中胃腸科病院【公式ホームページ】

齋藤先生のブログ

2025/02/21
また、あの嫌な夢を見た。

ああ、最悪の事態が勃発した。
(起きたら、体がなぜか重い)
旧職場に再就職した。
誰かが小生を追ってくる。
小生は、仕事をしてはその場を離れている。
院内を逃げ回っている様子だ。
あの悪魔に、いつまで付きまとわれるのか?
この恐怖感。
心的外傷は甚大である。
いい加減に、これを最後にしてほしい。
小生の業績が「史上最低であった」と認めてもいいので。

2025/02/20
「汽車で逢つた女」室生犀星(青空文庫)

 室生犀星(むろうさいせい、1889~1962年)は、日本の詩人・小説家。石川県金沢市出身。本名は室生照道(むろうてるみち)。生後すぐ養子に出され、室生姓を名乗った。生母の消息は最期まで判明せず、養育料で享楽するような養母のもとで貰い子たちと共同生活を送った。高等小学校を中途退学させられ、金沢地方裁判所に給仕として勤めさせられた。この頃より文学に関心を抱き、やがて上京する。しかし、生活は苦しく故郷に戻るが、出生や学歴などの理由で失恋した。東京と金沢を行ったり来たりする生活だった。「ふるさとは遠きにありて思ふもの、そして悲しくうたふもの。」と心の内を詠んだ。
 1915年、詩誌「感情」を創刊。1918年、「愛の詩集」と「抒情小曲集」を刊行。1919年に小説「幼年時代」と「性に眼覚める頃」を、1934年に「あにいもうと」を、1956年に「杏っ子」を発表。小説家の道を歩んでいった。
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「汽車で逢つた女」

 服役3年。刑務所から出所直後の男性(打木田)が、汽車で出会った女性(戸越まさ子)に心を寄せ、後日、まさ子の職場に会いに行く話である。そして、まさ子が娼婦であることを知るが、打木田は自分が出獄人であることを告白し、まじめに求婚するのである。まさ子は、生きる喜びを湧かせてくれた女性だからである。

(そのまま引用)・・・おれはね、これから稼いできみを女房にしたいのだが、きみは女房になつてくれるかどうかといつた。あまり突然なしかも誰も申し出たことのないやうな言葉を、女はふしぎさうにこの男は少々どうかしてゐるのではないか、こんな境遇にゐる者を女房にする相談なぞ、しかけて來る者が今までになかつたのだ、この男はよほどおめでたく出來てゐるのか、うぶなところがあるのか、鳥渡見當がつきかねた。しかし惡い人間でないことは例のぽかんとしてゐる眼付にも、金拂ひでも、からだを愛撫するにも、すみずみまで齒がゆさうにする、あどけなさがあつた。どこかに一生懸命に今夜だけでも寢ようとする、ほかの客に見られないものを見せてゐて、しかも、お腹をなでるのにも、唇を吸ふのにも、いちいち、きすをしてもよいか、氣もちがわるければやめるよ、と、許しを乞うてゐるのは稀らしい客の風情であつた。・・・

 元の飾り職に戻る決心をした打木田は、金を工面して二人で生活していこうと準備を始めていたが、前途多難の模様であった。

 この作品は「大人のおとぎ話」として知られている。出所直後の罪人でありながら、純粋な心を併せ持つ打木田。

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 さて、小生は出所直後の男性に出会ったことがある。あれは確か、大学受験生(浪人生)の頃。実家近くの公園で運動不足解消のために体操やジョギングをしていた時、バッグを持った中年の男性がベンチに座っていた。その男性から、「今、何時ですか?」と声をかけられた。小生は時間を答えた。この会話をきっかけに、しばらく話すことになった。
 「先程、寿司屋に就職願いをしてきたが、あっさり断られた。」と。出所直後であることも告白し、強姦して逮捕されたという一連のいきさつも独白した。こちらも、浪人生であることを白状して頑張ることを誓って、お別れした。

2025/02/19
行動経済学のナッジ(Nudge)

人々の意思決定をより良い方向へ導くための手法とされていますが・・・。
しかしですよ、悪用されると意図しない方向に誘導される危険性があるんです。

  1. ケンブリッジ・アナリティカ事件(2018年)
    英国の選挙コンサルティング会社「ケンブリッジ・アナリティカ」がフェイスブックの個人データを不正に収集して政治キャンペーンに利用した事件。ユーザーの心理データを分析して投票行動を操作したという。
    ナッジが個人の自由な意思決定を阻害する危険性を示した典型例とされる。
  2. 「ダーク・パターン(Dark Patterns)」による消費者誘導
    ユーザーが望まない選択をするように誘導するデザイン手法らしい。
    退会や解約がしづらいよう工夫されている。
    ナッジを企業が悪用して利益を得る典型的ケースとされる。
  3. 中国の「社会信用システム」による行動操作
    社会信用システムを導入して、個人の行動をスコア化している。
    スコアが低いと飛行機や高速鉄道の利用が制限されるなどのペナルティが発生するそうです。
    望ましい行動をするよう市民を間接的に強制しているようです。
    SNSの監視を強化し、政府批判を控えさせる心理的誘導でしょう。
    不適切な行動(ローン未払いや交通違反など)をした人を「見せしめ」にすることで他者の行動変容を促進しているようです。
    ナッジを国家レベルで悪用した例と言えるでしょう。

うまく誘導されて損しないようにしたいものですね。
性善説があるから、難しいなあ。

2025/02/18
まんが「アルプスのハイジ」のロッテンマイヤーさん

クララのお世話をする家庭教師。厳格で規律を重んじる人物。

(子供の教育が終わった小生ではあるが、子供目線で考察してみた。)

利点:
規律を大切にする:きちんとした生活習慣を身につけさせる。勉強や食事の時間、マナーを守らせるなど。
責任感が強い:クララの健康や教育に責任を持ち、一生懸命にその役割を果たそうとしている。クララのために最善を尽くす姿勢がみられる。
組織力がある:家の中のことをきちんと管理し、すべてがスムーズに進むように気を配る。家庭内の秩序を保とうとする。

欠点:
厳しすぎる:厳格すぎて子供たちが楽しめない。ハイジ(フランクフルトではアーデルハイド)の自由を制限し、その厳しさは苦痛を生む。実際、ハイジはうつ状態になる。
感情を理解しにくい:子供たちの感情に寄り添うことが苦手。クララやハイジが困っている時にも厳しい態度を崩さない。
柔軟性に欠ける:自分のやり方に固執し、他の方法を試そうとしない。子供たちにとって窮屈である。

今も昔も感想は変わらない。

自閉症になりかかった完全管理されたクララ。ロッテンマイヤーさんのアプローチに教育的価値も多くあるけど、もう少し柔軟できめ細やかなサポートがあれば、もっとバランスのとれた教育者に映ったでしょう。
ただし、ハイジはアルムの山に帰って心身ともに回復したし、クララはそこで歩けるようになったし。フランクフルトに帰ってリハビリをしているクララに対して、ロッテンマイヤーさんは「アルムにまた行ける」と優しい言葉をかけている。

すべての者(登場人物)が、クララの回復(歩けるようになること)を心から祈っていたのでしょう。

2025/02/17
枕草子「にくきもの」

原文:
ものうらやみし、身の上嘆き、人の上言ひ、露塵のこともゆかしがり、聞かまほしうして、言ひ知らせぬをば怨じそしり、また僅かに聞き得たることをば、わがもとより知りたることのやうに、異人にも語りしらぶるも、いとにくし。

小生の訳:
何かにつけて他人のことを羨ましがり、(自分の)身上を嘆き、他人の噂をして、ちょっとしたことでも知りたがるくせに、聞きたいと思っても知らせてもらえないことに恨みを抱いて非難し、また少し聞きかじったことを、(自分は)はじめから知っていることのように他人に得意げに話すことも、ホントしゃくに障るわ。

小生の解釈:
このように訳しましたが、「性格悪って」感じますよね。
醜いですよね。だから、「にくきもの」?
いつの時代でも、多かれ少なかれ、このような輩はいるんじゃないかな。

2025/02/16
鈴鹿山脈の雪化粧

ああ寒い。それにしても寒い。

この時期、受験生は大変。お見舞い申し上げる。

寒さもストレスであろう。

春よ来い。早く来い。

「伊勢海老大漁」という電報が欲しいよね。

遠い昔、「伊勢湾にて座礁」という電報を受け取った。

そして、今がある。

「受験生 終わってしまえば みな楽勝」

そう言って、予備校仲間と別れた。

2025/02/15
2025/2/15

「真実は一つ」
かつて、恩師が小生に語ってくれた言葉

裁判は真実をもとに展開されているのであろうか?
刑事事件において、被告人は弁護士の言う通りに行動しているように思える。また、被告人の深層心理を踏まえていないように思える。

さて、「敗者の告白」は元弁護士である深木章子氏が執筆したミステリー小説。

アマゾンで購読した。年末年始の隙間時間に読破した。
小生は、敗者(敗走医)として生きてきた。そこで、「敗者の告白」という言葉に惹かれてしまったのである。

内容であるが、事件関係者の供述が大半を占める物語で構成されていた。各登場人物の告白で進行した。真実が徐々に明らかになってくるので、結末を早く知りたくなり、引き込まれた。確かに新鮮であったが、「もやもやして、何故かスッキリしない」が読後感だ。

弁護士としての経験が反映されたリアルな描写や人間心理の複雑さが巧みに表現されているのは事実だ。

弁護士なんだから、これに類似した裁判に関与したのだろうと疑心暗鬼に陥ってしまった。

人の評価は、社会的地位や財産ではない。平凡に生きていても幸せなことは多くある。「憧れ」や「羨み」に潜む人間の深層心理。両価性がある以上、つまり「心の陰と陽」がある以上、簡単に語れない。

まあ、自身の身分をわきまえて生きていれば、誰にも遠慮はいらない。

2025/02/14
徒然草143段 人の最期

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(本文)

人の終焉の有様のいみじかりし事など、人の語るを聞くに、ただ静かにして乱れずと言はば心にくかるべきを、愚かなる人は、あやしく、異なる相を語りつけ、言ひし言葉も振舞も、己れが好む方に誉めなすことこそ、その人の日ごろの本意にもあらずと覚ゆれ。

この大事は、権化の人も定むべからず。博学の士も測るべからず。己れ違ふ所なくは、人の見聞くにはよるべからず。

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(小生の現代語訳)

人間の臨終時、「安らかな様子で最期を迎えたそうです」と人から伝え聞く際、「静かに息を引きとりました」と普通に言ってくれればいいものを・・・。愚かな者は、あれやこれやと脚色して大袈裟に語るだけでなく、故人の言動や振舞いも歪曲して吹聴してしまう。故人の生前の様子からすれば、事実と異なって流布されることは不本意だろうと思ってしまう。

人間の死という重大事は、たとえ神や仏であっても定めることなどできない。また、博学の有識者であっても人間の寿命を予測できない。故人が本意のまま往生したのであれば、見聞によって故人をとやかく評価すべきではない。

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(小生の解釈)

他人の言動や行動に左右されず、自分自身を保つこと。つまり、ブレないこと。
他人の評価や意見に振り回されないようにすること。つまり、いちいち気にしないこと。
流行や世間の風潮に流されずに自分の信念を持つこと。やはり、ブレてはいけない。
加えて、他人干渉は最低限にとどめて余計なことは言わないこと。まあ、沈黙は金なり。触らぬ神に祟りなし。

2025/02/13
福井の雪

こんな感じと写メールがやってきた。
北陸の雪ってこんな感じだ。
覚えている。懐かしい。

福井という地名の由来
江戸時代初期にさかのぼります。
元々、現在の福井市周辺は「北ノ庄」と呼ばれていた。
1600年の関ヶ原合戦後、結城秀康(徳川家康の次男)が北ノ庄城を改修し、「福居(ふくい)」と改名した。
(大河ドラマ「葵 徳川三代」で、家康の御前で結城秀康が嘆願したシーンがある。)
「戦乱の世が終わり、福が来るように」との願いが込められている。
後に「福井」という表記に変わり、現在の地名となっている。

私も研修医時代にその地で医療を行った。福井県済生会病院。

2025/02/12
うれしい夢をみた

(起きたら、涙を流していた。)

祖父が出てきて褒美をくれた。
5万円。
ようやく小生の努力を認めてくれた。
感極まり、涙をこらえながら、隣りの妹の部屋に移動した。
母親が付き添ってくれた。妹はベッドで寝ていた。
起こすことなく、部屋から出てきた。寝顔も覗けなかった。
妹に報告できなくて、残念であった。

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