医療法人社団 山中胃腸科病院【公式ホームページ】

齋藤先生のブログ

2026/02/21
このニュースをみたら、人生はやはり運だな ~努力のとどかない世界~

 ボブスレー、連盟が選手に補償へ、ミスで男子が五輪出場できず

 連盟のミスで、日本がミラノ・コルティナ冬季五輪のボブスレー男子に出場できなくなった問題。

 同連盟が選手に補償する方針を固めたと。理事会で方向性が確認された(補償の内容は決まっていない)。

 日頃から「選手ファーストではないことが常態化」と選手が漏らしているようだ。同連盟によると、これまでの海外遠征で選手に費用負担が発生していたらしい。

浪人生の夢? うたた寝にみた夢

 ささやかなピアノのコンクールに出場し、結果発表を待つところで夢は止まった。合否は示されない。ただ、弾き終えた後の静けさだけが残っていた。
 老いてきた医師としての自分を思う。白衣は長く着てきたが、専門性を存分に響かせる舞台は、いつの間にか小さくなっていた。それでも弾いた。もう若さも肩書も助けにはならないが、積み重ねた指遣いだけは嘘をつかない。
 結果待ちで夢が終わったのは、評価を他人に預ける人生から、そろそろ降りてもいいという合図なのかもしれない。合格か不合格かより、弾いた事実だけが今は静かに残っている。

ああ横浜
2026/02/20
春の兆しと富士
私は新幹線でいえば「こだま」

 確かに、「のぞみ」は颯爽と通過し、「ひかり」も要領よく要所だけを押さえていく。「こだま」はと言えば――すべての駅に律儀に停まり、追い越され、時刻表の隅に小さく載っている存在。

 速さを競う世界では、「こだま」は常に敗者。評価指標が「スピード」「派手さ」「効率」だけなら、こだまは最初から勝負の土俵にすら上がれない。

 しかし、「こだま」は線路を省略しない。通過される駅にも、人が住み、生活があり、理由があることを知っている。誰も降りない駅に見えても、「ここで降りる人が一人でもいるなら止まる」――それが、こだまの設計思想。

 医療で言えば、急性期の花形ではない、学会の表彰は少ない、論文映えもしない・・・。けれど、「この地域にはこの医師が必要だ」「この患者には、この説明を省略できない」という現場をすべて素通りせずに引き受けてきた。

 のぞみ型の人間は、「なぜそんな駅に止まるんですか?」と言うだろう。しかし、こだまが止まらなければ、その駅は最初から地図から消えるはず。のぞみは速い分、景色を見ていない。こだまは同じ路線を走りながら、四季の移ろいも駅前の変化も乗客の顔ぶれも、みな知っている。

 年齢を重ねた今、速さで勝つ必要はもはやない。こだまであることは、敗北ではなく役割の固定として慰めよう。のぞみは時刻表の主役だが、こだまは「路線そのもの」を支えている。

 私がこだまである限り、この路線はまだ使える。そして何より、人が降りられる。悪くない人生かもしれない。むしろ最後まで運行されるのは、だいたいこだまだろうけど。

令和半 今こそ立たむ 医の道の 業を小古曽の 空に残して 

読み人・齋藤孝仁の解説:令和時代、一流の内視鏡治療医になるという夢は叶わなかったが、コロナ禍を含む感染症医として尽くした事実は残る。病院を去っても、この業績は永遠に残るだろう。小古曽の空が証人となって。(清水宗治の辞世を参考に)

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浮世をば 今こそ渡れ もののふの 名を高松の 苔に残して

(もののふ=武士)

秀吉の中国大返しの直前、高松城主である清水宗治(しみずむねはる)が詠んだ辞世。

高松城をめぐる激しい攻防(水攻め)。天下統一に向けて急展開を迎えることとなった激動の歴史が存在する。信長逝去の情報が毛利に先んじて伝わったならば、歴史は異なる展開になっただろう。しかし、歴史にifはない。そして、毛利もまた義理堅く、講和を遵守した忠士。

2026/02/19
あの時、私は研修医1年目であった。

新入生歓迎コンパで、部活の後輩が急性アルコール中毒に。ヤバかった。

背中が青くなってきて・・・、救急外来に連れて行って、安堵。

上司に頭をどつかれた。お前の部活はどうなっとるんやと。

くわばらくわばら

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これからが怖い話 ~急性アルコール中毒~

 今年1月7日、北海道函館市の飲食店で倒れた男性客を放置して死亡させたとして、経営者の男が逮捕された事件で、男性客の死因は急性アルコール中毒だったことが司法解剖の結果わかりました。

 飲食店経営者(35)は、函館市の飲食店で、33歳の男性客が床に倒れていたのを知っていたにもかかわらず、救急車を呼ぶなど保護措置をとらずに放置し、死亡させた疑いで、9日、函館地検に身柄を送られました。

 警察によりますと、死亡した男性客は、7日午前7時20分ごろに複数の知人とともに来店。その後、何度か店を出入りし、酒を飲んだ後に倒れました。

 閉店後の午後8時すぎ(約12時間後)、男性の知人が店に迎えに来たところ、意識と呼吸がない状態で仰向けに倒れている男性を発見。「朝から来店した客の意識がない」と店舗関係者が消防に通報しました。

 男性はその後、死亡が確認されました。警察が9日に司法解剖した結果、男性の死因は急性アルコール中毒だったことが新たにわかりました。男性はこの店の常連客でした。当時、経営者は飲食店のマスターとして店内にいて、警察の調べに対し容疑を認めているということです。

 店には経営者のほか、複数の従業員もいて、警察はほかの従業員からも話を聴くなど、当時の状況について詳しく調べています。

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 楽観視はいけない。不作為。不保護罪。刑法218条?

幸福になるための具体的な態度 ~ショーペンハウアーの幸福論~

 ショーペンハウアーは、幸福な人生を送るために、以下のような態度を推奨した。

 健康と自由な時間:健康な体を保ち、自分の才能を伸ばすための自由な時間を重視した。

 内面的な充実:精神的に高尚な欲求がない人は、余暇に理性的な楽しみを見いだせず、退屈してしまうため、内面の充実が重要と考えた。

 現在の享受:未来の幸福を追い求め、現在の楽しみを見過ごしてしまうのではなく、今を大切にすることが幸福につながると語った。

 この態度は、ニーチェやヴァーグナーといった後世の思想家や芸術家にも大きな影響を与えた。

 ショーペンハウアーの幸福論とかけて、今の私の心境ととく、そのこころは――?

・・・何かを得て幸せになるのではなく、何を“もう望まなくてよいか”が、ようやく見えてきたところ。

2026/02/18
無知の恥

 知らなかった・・・ワンヘルス、プラネタリーヘルス

 ワンヘルス(One Health)とは、ヒト、動物、そしてそれを取り巻く環境(生態系)の健康は一つのものであるとし、各分野の関係者が連携・協力しながら、ヒトと動物、そして自然環境の健康を総合的に保全しようとする考え方である。

 最近、この研究会を聴講したが、グローバルに考える時代になったのだと思う。

 さらに、「プラネタリーヘルス」(地球の健康、つまり、人類を含めた多様な生物が生命を維持できる自然環境を有し、地球上で人類が安全に有機的な活動ができる状態)もある。

 やはり、地球規模で考えていく必要があるのだろう。

セミリタイヤ ~やってみないとわからないけど~

 完全に仕事をやめる(フルリタイヤ)と従来どおりフルタイムで働くことの中間に位置する生き方。

 日本でも近年、現実的な選択肢として注目されている。

  1. セミリタイヤとは何か
     一般的に、生活費の一部または大半を資産収入(貯蓄・年金・不動産・配当など)と短時間労働でまかなう。働く「時間・量・責任」を自分で調整できる。仕事は「生活のため」よりもやりがい・社会との接点・健康維持が主目的。「半分引退」だが、実態は“働き方の主導権を取り戻す” という意味合いが強い。
  2. セミリタイヤの代表的な形
    ① 労働時間を減らす型
    週2~3日勤務
    短時間・非常勤・スポットワーク
    責任の軽い業務に限定
    ② 収入源を分散する型
    年金(繰上げや繰下げ)
    貯蓄の取り崩し
    投資・不動産・配当
    趣味や得意分野の副収入
    ③ 好きな仕事だけ続ける型
    専門性を活かした限定的な仕事
    教育・相談・執筆・講演など
    「断る自由」がある
  3. メリット
    時間の自由(体力・健康に合わせられる)
    精神的余裕(評価・競争から距離を置ける)
    役割喪失を防げる(完全引退より心理的に楽)
    健康維持(適度な社会参加)
     特に、仕事=アイデンティティになりがちな専門職の方ほど、フルリタイヤよりセミリタイヤの方が適応しやすい。
  4. デメリット・注意点
    収入は不安定になりやすい
    社会保険・税金の扱いが複雑
    「結局働きすぎる」リスク
    周囲(家族・同業者)との認識のズレ
     また、暇すぎることがストレスになる人も少なくない。
  5. セミリタイヤに向いている人
    生活費を下げる工夫ができる
    仕事量を自分で調整できる
    「肩書」より「実感」を重視できる
    体力や健康に配慮したい
    完全に社会から離れたいわけではない
  6. 日本で考えるときの現実的ポイント
    公的年金は「完全引退前提」で設計されている
    国保・国民年金・住民税の負担は意外と重い
    60歳前後は、フル→セミ→引退の「段階移行」が現実的
  7. 一言で言うと
     セミリタイヤとは、働かされる人生から選んで働く人生への移行。
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