医療法人社団 山中胃腸科病院【公式ホームページ】

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2023/06/02
2023/6/2 ブログ

 肩書消極主義・現場積極主義の小生も、いよいよ「診療部長」という役職を賜った。
常勤医師の部下はいないが、協力頂いている非常勤医師の業務補佐は小生の義務である。
その他、専門の院内感染対策だけでなく、遠い昔に従事した医療安全・危機管理対策までにも力を注ぎつつある。

 約7年前にお会いした裴英洙先生の刊行本を久しぶりに読んでみた。読みやすい文章でわかりやすく、かつ適確に的を射ているという感想しかない。臨場感が漲っている。さすが医療現場と経営の双方に精通している貴重な存在。心から敬意を表したい。

(小生、アマゾンで購入)

 さて、小生は今までにさまざまな役職を賜ってきたが、経営に関しては疎い。いや、ぜんぜんダメである。経営的センスは全くないと言える。その言い訳として、「医師は金銭を意識してはいけない」という先人のアドバイスに賛同しているからである。また、人間関係のもつれや金銭関係のごたごたを極力避けたいという小生の性分が関係しているであろう。
 しかし、組織を運営する以上、生活がかかっている以上、赤字経営は穏やかでなく精神的につらい。ウィンウィンでやっていけたらという、甘いアイデアしか浮かばない。
 経営手腕か~~?
もう少し、勉強しようかな。

2023/06/01
2023/6/1 ブログ

夏目漱石の「それから」を読んで ~あらすじと小生の感想③

その3:
 しばらくの後、芸者遊びを節制していた代助が久しぶりに料亭に顔を出した。そこで、平岡に偶然出くわした。三千代が内密にお金の工面(借金)を願い回っているにもかかわらず、平岡は芸者遊びをして帰宅しない日も増えていた。そんな平岡の態度に、代助はいらだちを隠せず、「平岡と三千代を結婚させたのは間違いだった」と後悔した。
 一方、代助は進行中の佐川財閥の娘との縁談を断る旨を兄嫁梅子に伝えた。「好きな女性がいる」と言ったが、梅子は本気にしなかった。思い詰めた代助は三千代を呼び出し、「僕にはあなたが必要」と告白した。そして、三千代はかつての代助に対する心境を吐露して、「結婚する前に言って欲しかった・・・今更おそい」と涙を流した。
 父親が代助を自由気ままな生活をさせた理由は、佐川財閥の娘との政略結婚で事業安定を図るためだった。それを知りながらも三千代に対する偽りのない思いがある以上、代助は佐川の娘との縁談を断った。怒り心頭の父親は、代助への生活費援助を止めると宣言した。

 代助の気持ちはすでに三千代に傾いている。平岡に対する優位性は変わらないが、父親に対する劣位性も変わらない。人間関係が破壊されつつあるが、代助の乗りかけた船は出航準備を始めた。前途多難な雰囲気が漂っている。

2023/05/24
2023/5/24 ブログ

優しさ・歓迎・忠実・恋に酔う・決して離れない

 これらは、すべて藤の花言葉である。
 地面に咲く花とは一風異なり、紫の藤棚も控えめな魅力を感じさせる。

2023/05/20
2023/5/20 ブログ

在宅復帰支援
「緊急退院」って、そんなことできるの?
 このゴールデンウイークに、小笠原先生の本を2冊読んだ。在宅ホスピスの名医である。

 ちょうどその頃、末期がん患者さんを担当していた。
 人生会議および家族会議で方針が決定された後、わずか2日間という短い期間でスピード在宅復帰に成功した。身内に医療従事者がいてくれたことで、迅速な対応が可能になったと思う。
何よりも患者さん本人の希望が最優先である。在宅での希望死・納得死。

 やっぱり自分の家がいいよね。一読をおすすめします。

2023/05/15
2023/5/15 ブログ

夏目漱石の「それから」を読んで ~あらすじと小生の感想②

その2:
 代助は、収入のある平岡なら三千代を幸せにできると思ったのに、それが裏切られる結果になった。それを悲嘆して三千代を心配する代助は、平岡の不在を狙って三千代を訪ね、沈みがちな彼女の心を慰めていた。そして、三千代と密会を重ねた。
 平岡は新聞社に就職することが決まった。
 ある日、三千代が代助の自宅を訪ねてきた。自分(三千代)の病気による入院費や治療費を払うために平岡が借金をしていたからである。そこで、代助に500円(現在価値で150万円程度)を貸してくれるよう頼みに来たのであった。代助は、そのお金をすぐに用意できなかったため、実兄の誠吾(せいご)に金を借りようとした。しかし、全く相手にされなかったため、仕方なく兄嫁梅子に200円を借りることになった。

 お人よしの代助は、兄嫁梅子に対する甘え(依存心)を露呈する。三千代に対する心境の変化がさらにエスカレートしていく。身内まで巻き込んでいくところが情けない。

2023/05/10
2023/5/10 ブログ

変な夢をみた。
 病気療養で1年間休んだのち、久しぶりに出勤した。旧医局の上司がにやにやとしていた。
 さらに、医局長に叱咤された。「これからは十二分に働いてもらわないとな・・・(怒)」と。
 後輩の先生も近くにいたが、冷ややかであった。久しぶりに食事に出かけたが、不気味な様子であった。途中まで付いて来てくれたはずが、いつの間にかいなくなってしまった。

2023/05/08
ホモ・ルーデンス in 日本笑い学会

JR野田駅近くの、安くて実に美味いフグの店に昇幹夫先生や笑い学会の方々とご一緒したことがある。もう何年になるかな?もちろんコロナ前である。 あの時飲んだ勢いで昇先生から教わり、紙の箸袋の裏に“あいうえおの人生” を書き記し、持ち帰った。 今、その本当の価値を知る。
会いたい人に会う。
行きたいところに行く。
歌いたい歌を歌う。
遠慮をしない。
美味しいものを食べる。
なんも変哲もないそれまでの日常が自分の前から突然消えてしまった。
毎日毎日灼熱の中続く発熱外来。 N-95 マスクと予防衣での感染予防。
夕方になると足が鉛のように重く、夜中に足がつって飛び起きることもしばしば。 病棟はゾーニングで自由に回診もできない。 医療現場はまるで煉獄のよう。
役所の方針だかなんだかで、少し感染対応が緩和され、少しだけ通常診療が戻ってきた。 やっと、いつもの患者さんの顔が見れる!
こんな事がいつまで続くのか。
ふと、“あいうえおの人生”の事を思った。
人は、仕事のためだけに生きているのではない。遊ぶために楽しむために生きている。ふと、フグの味を思い出した。
もう少し頑張ることにしよう。

2023/05/03
2023/5/3 ブログ

 最近、よく夢をみる。
 相変わらずと言っては失礼であるが、旧医局の上司がにやにやと近寄ってくる。ドキドキして構えてしまうが、それ以上、危害を及ぼすような素振りはない。
 あまり楽しい夢はなかったが、唯一、本命の女性が左の薬指を差し出してきた夢には感動した。しかし、顔が分からなかった。誰だろうか?
 今年は初恋40周年。1983年の今頃、水ぼうそう(水痘)に罹った。全身に水疱が広がった。新年度早々、惨めだった。出席停止期間解除後、登校したら同じ班になっていた。その後に奇跡の人生が始まるとは・・・、だれも予想できなかった。彼女はどうしているのだろうか?ちなみに、万能のChat GPTで検索してみたが情報ゼロ。情報源が検索不能な領域にある以上、Chat GPTも無力であろう。聖域は存在する。
 さて、新型コロナは世間を騒がせて3年経過。いよいよ、第5類感染症に格下げ。しかし、ウイルスも成長しているので、仲良くしていかないとダメだな。

ブラインドパンデミック
(見えない感染拡大)

第9波の足音
オミクロン XBB 1.5
日本上陸
いよいよ三重へ

2023/05/02
2023/5/2 ブログ号外

1.一面のチューリップ
 コロナ禍なんてどこ吹く風って感じ。
 明るい色が目立つ。絨毯ってイメージ。

2.トルコ共和国
 本年、建国100周年。
 国花はチューリップ(実はトルコ原産)。

3.日本との良好な関係
 日本とトルコの良好な関係を象徴するふたつ(以下の①②の出来事がある。ひとつはエルトゥールル号の遭難救助であり、もうひとつはイラン・イラク戦争時のトルコ政府による日本人救出である。2015年12月公開の日本・トルコ合作『海難1890』という映画でその本質を見ることができる。近況は③。

①エルトゥールル号
 エルトゥールル号遭難事件について、1890年秋、オスマン帝国使節団を乗せた軍艦エルトゥールル号が帰国途次に、和歌山県串本町沖で座礁した。串本町大島の住人が必死の救助にあたり、乗員650人中69人を救出。その後、乗員を日本海軍の巡洋艦で本国まで送り届けた。

②イラン・イラク戦争
 約100年後の1985年春、イラン・イラク戦争時に、イラクのフセイン大統領が「3月19日20時半以降にイラン上空の飛行機は全て攻撃する」と宣言。日本政府が救出機を飛ばせないなか、イランのテヘラン空港に取り残された日本人215人を救出するために、トルコ政府の命を受けたトルコ航空が救出した。この救出劇について、当時の在日トルコ大使は「われわれにはエルトゥールル号の恩があります」と発言した。

③その他(災害支援)
 東日本大震災(2011年)でトルコにより支援を受けた。長期間、手厚い対応であったという。一方、トルコ地震(2023年)で日本は災害支援派遣(自衛隊)を行った。

2023/05/01
2023/5/1 ブログ復活記念

夏目漱石の「それから」を読んで ~あらすじと小生の感想①

「三四郎」に引き続き、「それから」のあらすじと小生の感想(コメント?)を語っていきます。当時(あの御時世に)、この内容でよくお書きになれましたね。さすがは夏目漱石さま。横恋慕なんだけど(不貞行為あり?)、ちょっとヤバくない?

その1:
学生時代、主人公の代助は知人(菅沼)の妹である三千代に恋心を抱いていた。また、代助の友人である平岡も同じく三千代に好意を寄せていた。その後、銀行勤務で収入の安定した平岡の方が三千代を幸せにできると考え、代助は間を取りもち、やがて平岡と三千代は結婚した。
一方、代助は30歳になっても無職のまま実家に頼って優雅な生活を送る高等遊民(漱石の造語という。高等教育を受けながらも就職せずに遊んでいる人のこと=いわゆるプー太郎)であった。一軒家に高齢女性(婆)と書生(門野)がお手伝いをするという人もうらやむ生活環境であった。
そんななか、平岡から手紙が送られてきた。代助のところに訪ねて来て、失業したことや夫婦仲が上手くいっていないことが判明した。平岡は、会社の金を使い込んだ部下の罪を被って銀行を辞めざるを得なくなったという。また、別の日に妻の三千代と一緒に代助のもとを訪れ、代助に「仕事を紹介してほしい」と頼んだ。また、三千代は子供の死をきっかけに歩けないほど体調を崩していたことも判明した。
 とはいうものの、いつまでも代助が依然として高等遊民(プー太郎)を続けていることに対して、父親がそれをとがめ、佐川(さがわ)財閥の令嬢との結婚を勧めた。しかし、代助はその気が全くなく、そうした生活を止めようとはしなかった。むしろ、面倒見のいい兄嫁の梅子(うめこ)に甘えていた。

 友人の幸せを望んだお人よしの代助。親に対する甘え(依存心)が抜け切れていない。プー太郎ゆえに結婚願望もない。しかし、平岡の生活状況の変化を気にしつつ、三千代に対する心境の変化が伺われる。

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