医療法人社団 山中胃腸科病院【公式ホームページ】

齋藤先生のブログ

2023/05/24
2023/5/24 ブログ

優しさ・歓迎・忠実・恋に酔う・決して離れない

 これらは、すべて藤の花言葉である。
 地面に咲く花とは一風異なり、紫の藤棚も控えめな魅力を感じさせる。

2023/05/20
2023/5/20 ブログ

在宅復帰支援
「緊急退院」って、そんなことできるの?
 このゴールデンウイークに、小笠原先生の本を2冊読んだ。在宅ホスピスの名医である。

 ちょうどその頃、末期がん患者さんを担当していた。
 人生会議および家族会議で方針が決定された後、わずか2日間という短い期間でスピード在宅復帰に成功した。身内に医療従事者がいてくれたことで、迅速な対応が可能になったと思う。
何よりも患者さん本人の希望が最優先である。在宅での希望死・納得死。

 やっぱり自分の家がいいよね。一読をおすすめします。

2023/05/15
2023/5/15 ブログ

夏目漱石の「それから」を読んで ~あらすじと小生の感想②

その2:
 代助は、収入のある平岡なら三千代を幸せにできると思ったのに、それが裏切られる結果になった。それを悲嘆して三千代を心配する代助は、平岡の不在を狙って三千代を訪ね、沈みがちな彼女の心を慰めていた。そして、三千代と密会を重ねた。
 平岡は新聞社に就職することが決まった。
 ある日、三千代が代助の自宅を訪ねてきた。自分(三千代)の病気による入院費や治療費を払うために平岡が借金をしていたからである。そこで、代助に500円(現在価値で150万円程度)を貸してくれるよう頼みに来たのであった。代助は、そのお金をすぐに用意できなかったため、実兄の誠吾(せいご)に金を借りようとした。しかし、全く相手にされなかったため、仕方なく兄嫁梅子に200円を借りることになった。

 お人よしの代助は、兄嫁梅子に対する甘え(依存心)を露呈する。三千代に対する心境の変化がさらにエスカレートしていく。身内まで巻き込んでいくところが情けない。

2023/05/10
2023/5/10 ブログ

変な夢をみた。
 病気療養で1年間休んだのち、久しぶりに出勤した。旧医局の上司がにやにやとしていた。
 さらに、医局長に叱咤された。「これからは十二分に働いてもらわないとな・・・(怒)」と。
 後輩の先生も近くにいたが、冷ややかであった。久しぶりに食事に出かけたが、不気味な様子であった。途中まで付いて来てくれたはずが、いつの間にかいなくなってしまった。

2023/05/03
2023/5/3 ブログ

 最近、よく夢をみる。
 相変わらずと言っては失礼であるが、旧医局の上司がにやにやと近寄ってくる。ドキドキして構えてしまうが、それ以上、危害を及ぼすような素振りはない。
 あまり楽しい夢はなかったが、唯一、本命の女性が左の薬指を差し出してきた夢には感動した。しかし、顔が分からなかった。誰だろうか?
 今年は初恋40周年。1983年の今頃、水ぼうそう(水痘)に罹った。全身に水疱が広がった。新年度早々、惨めだった。出席停止期間解除後、登校したら同じ班になっていた。その後に奇跡の人生が始まるとは・・・、だれも予想できなかった。彼女はどうしているのだろうか?ちなみに、万能のChat GPTで検索してみたが情報ゼロ。情報源が検索不能な領域にある以上、Chat GPTも無力であろう。聖域は存在する。
 さて、新型コロナは世間を騒がせて3年経過。いよいよ、第5類感染症に格下げ。しかし、ウイルスも成長しているので、仲良くしていかないとダメだな。

ブラインドパンデミック
(見えない感染拡大)

第9波の足音
オミクロン XBB 1.5
日本上陸
いよいよ三重へ

2023/05/02
2023/5/2 ブログ号外

1.一面のチューリップ
 コロナ禍なんてどこ吹く風って感じ。
 明るい色が目立つ。絨毯ってイメージ。

2.トルコ共和国
 本年、建国100周年。
 国花はチューリップ(実はトルコ原産)。

3.日本との良好な関係
 日本とトルコの良好な関係を象徴するふたつ(以下の①②の出来事がある。ひとつはエルトゥールル号の遭難救助であり、もうひとつはイラン・イラク戦争時のトルコ政府による日本人救出である。2015年12月公開の日本・トルコ合作『海難1890』という映画でその本質を見ることができる。近況は③。

①エルトゥールル号
 エルトゥールル号遭難事件について、1890年秋、オスマン帝国使節団を乗せた軍艦エルトゥールル号が帰国途次に、和歌山県串本町沖で座礁した。串本町大島の住人が必死の救助にあたり、乗員650人中69人を救出。その後、乗員を日本海軍の巡洋艦で本国まで送り届けた。

②イラン・イラク戦争
 約100年後の1985年春、イラン・イラク戦争時に、イラクのフセイン大統領が「3月19日20時半以降にイラン上空の飛行機は全て攻撃する」と宣言。日本政府が救出機を飛ばせないなか、イランのテヘラン空港に取り残された日本人215人を救出するために、トルコ政府の命を受けたトルコ航空が救出した。この救出劇について、当時の在日トルコ大使は「われわれにはエルトゥールル号の恩があります」と発言した。

③その他(災害支援)
 東日本大震災(2011年)でトルコにより支援を受けた。長期間、手厚い対応であったという。一方、トルコ地震(2023年)で日本は災害支援派遣(自衛隊)を行った。

2023/05/01
2023/5/1 ブログ復活記念

夏目漱石の「それから」を読んで ~あらすじと小生の感想①

「三四郎」に引き続き、「それから」のあらすじと小生の感想(コメント?)を語っていきます。当時(あの御時世に)、この内容でよくお書きになれましたね。さすがは夏目漱石さま。横恋慕なんだけど(不貞行為あり?)、ちょっとヤバくない?

その1:
学生時代、主人公の代助は知人(菅沼)の妹である三千代に恋心を抱いていた。また、代助の友人である平岡も同じく三千代に好意を寄せていた。その後、銀行勤務で収入の安定した平岡の方が三千代を幸せにできると考え、代助は間を取りもち、やがて平岡と三千代は結婚した。
一方、代助は30歳になっても無職のまま実家に頼って優雅な生活を送る高等遊民(漱石の造語という。高等教育を受けながらも就職せずに遊んでいる人のこと=いわゆるプー太郎)であった。一軒家に高齢女性(婆)と書生(門野)がお手伝いをするという人もうらやむ生活環境であった。
そんななか、平岡から手紙が送られてきた。代助のところに訪ねて来て、失業したことや夫婦仲が上手くいっていないことが判明した。平岡は、会社の金を使い込んだ部下の罪を被って銀行を辞めざるを得なくなったという。また、別の日に妻の三千代と一緒に代助のもとを訪れ、代助に「仕事を紹介してほしい」と頼んだ。また、三千代は子供の死をきっかけに歩けないほど体調を崩していたことも判明した。
 とはいうものの、いつまでも代助が依然として高等遊民(プー太郎)を続けていることに対して、父親がそれをとがめ、佐川(さがわ)財閥の令嬢との結婚を勧めた。しかし、代助はその気が全くなく、そうした生活を止めようとはしなかった。むしろ、面倒見のいい兄嫁の梅子(うめこ)に甘えていた。

 友人の幸せを望んだお人よしの代助。親に対する甘え(依存心)が抜け切れていない。プー太郎ゆえに結婚願望もない。しかし、平岡の生活状況の変化を気にしつつ、三千代に対する心境の変化が伺われる。

2023/04/30
2023/4/30 ブログ

(昨年、執筆活動の一部内容に対して残念なご意見を頂きました。そこで、永久的にブログを辞退することにしましたが、当院幹部よりその必要性はないと判断されました。それからというもの、執筆に躊躇しておりましたが、誤解を招く内容にならないように努めることを決意し、再開することにいたしました。そこで、これからも遠慮がちながら細々と継続することにしました。齋藤孝仁)

ブログ復活

「常に前向き」
 リトルワールド開館40周年。

 同時に、初恋から40年。救われた人生の奇跡。
 それからというもの・・・、悔いなき学問三昧。

「土筆の合唱」
 今年は土筆の合唱も前倒しでした。
 例年より早いぞ。采女付近にて。

「寂しさに耐える」
 梅がきれいな季節も過ぎ去りました。

 梅に「思いのまま」という品種があることを知りました。
 咲き方が特徴的ですし、花びらがいかにも「思いのまま」です。
 一輪に二色の花びら。勝手気ままって感じですね。
 まだまだ、知らないことばかり。

「桜咲く」
 生涯受験生の小生。
 今年もすでに一つ試験をパスした。
 本物の桜より長く咲いていたいと常々思う。
 地味でもいいから、咲ければ良し。
 邪魔されても、強く咲ければ、さらに良し。

「ウイズコロナ時代へ」
 新型コロナウイルスの驚異(コロナ禍)。
 あれから3年。長いようで短かった。
 人の心は変わっても、自然は変わらない。
 ここで、古(いにしえ)の有名な一歌
   ひとはいさ
      こころもしらず 
           ふるさとは 
              はなぞむかしの 
                   かににおいける

2023/03/31
2023/3/31 定期ブログ

嗚呼、心の故郷“リトルワールド”へ

 いよいよ終活最終章(悔いのない人生)が始まる。黒歴史を断ち切り、ノーサイドを宣言する。明るい将来に向けて、それだけを考えて終活していこうと思う。
 はぐれ外様医師になって約20年。苦労が似合う小生に与えられた宿命に一片の悔いもない。苦節は勲章。Early bloomerに成れなかった。すでに曝け出した小生。失ってもめげない失う勇気を手に入れた。誇りを持って生きていけそうな精神状態になってきた。心機一転、Late bloomerを目指して生きたいと思う毎日だ。経験を生かして、生涯現役を貫こうと前向きに考えられるようになってきた。そもそもが「奇跡の人生」。だから、その宿命に一片の悔いもないのだ。半実半夢の状況下、前を向いてきた。
 人生は、「獲得と喪失の繰り返し」かもしれない。復活という現象もあるが、学問を楽しむ勇気を持ちたい。遊学という用語を思い出した。遊学とは、「故郷を離れ、よその土地や国で学問すること」とされる。北陸三県から東京・神奈川まで、約18年間の遊学の機会を持てたことに感謝したい。私生活上、育メンになれず、父親としては明らかに不合格だったが・・・(妻子よ、許してくれ)。
 最後に、「やさしい医療」や「分かりやすい医療」を提供していくことに心がけたい。小生は果たせなかったが、臨床現場で役に立つ基礎研究や臨床研究を積極的に進めていく環境が期待される。働き方改革の成功を心から祈っている。

 これがブログ最終回です。故あって、執筆活動を終了することになりました。今まで読んで頂けたことをありがたく思います。 齋藤孝仁

2023/03/15
2023/3/15 定期ブログ

三四郎(夏目漱石著)を読んで ~番外編~

 この小説は個人主義がテーマという。個人の自由や意思を尊重する思想は軽視されていた時代。特に恋愛には重きが置かれず、それが結婚観によく表れている。結婚というのはもともと「家同士の契約」であり、そこに恋愛感情は必要とされていない。しかし、それに対抗して「好きな人と結婚したい!」という思想が西洋を中心に広がり始める。

例えば、森鷗外作の映画「舞姫Die Tänzerin」のある場面で、愛のない結婚を余儀なくさせられた貴族夫婦が登場する。夫人が日本の縁談事情を問うシーンがある。皮肉をいう主人の前で、日本も同じと答える。そこで、留学中の豊太郎(郷ひろみ主演)が「カイネリーベKeine Liebe?(訳:愛がない?)」と言う。西洋も親が縁談をまとめることに気づく・・・。

 話は戻るが、美禰子は自分を心から愛してくれる人に飢えていたことが読みとれる。不器用で野暮な三四郎を、自分を全力で好きでいてくれていると期待する。当時の時代背景も明らかに関係している。女性が自分から積極的に男性に告白するということ自体が考えられない時代。美禰子はひそかに三四郎から告白される必要性がなければならない。それゆえ、美禰子は平静を装いながら必死にアピールしまくる。うぶで鈍い三四郎は美禰子の想いをくみ取れず、時間が流れていく。
そして、美禰子の失望の象徴は「ストレイシープ」。一方、三四郎の失望の象徴は・・・、森の美女・・・、この題は悪い。


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今年も2か月が過ぎました。昨年から金澤ケーキを食べています。小生、実は三四郎を読みながらこのケーキを食べていました。一度、ご賞味ください。美味しいまろやかなケーキです。大学生時代に食べた記憶はあるようなないような・・・。

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