冬の花火 ~きれいやなあ~
静かな冬の夜、不意に空が明るんだ。
近くで花火が上がったのだ。
夏の喧騒とは無縁の音も控えめな冬の花火。
澄んだ空気の中で、光は輪郭を失わず、ひとつひとつがくっきりと夜空に刻まれていく。
人影もまばらで歓声もない。
ただ、冷たい空気を通して伝わる破裂音と短い余韻だけが残る。
派手さはないが、だからこそ素朴でどこか慎ましい美しさがあった。
忙しなく過ぎていく日々の合間に、立ち止まって空を見上げる時間を与えられた気がする。
冬の花火は声高に主張せず、静かに「今ここ」を思い出させてくれた。












