進化型総合診療医を目指した――そして豪快に挫折した話
かつて、私は「進化型総合診療医」という何とも未来感あふれる称号を目指していた。もうこの言葉を口にするだけで強くなったような気さえしていた。“ポケモンの最終進化系”くらいにはなるつもりだった。
ところが――である。現実は、そんなに都合よく進化などさせてくれない。むしろ私の進化は、ゲームでよくある「Aボタン連打していたら、進化キャンセルされるやつ」みたいになった。
期待していた“進化型”とはほど遠く、実際にはこうだ。
・マルチタスクの王者になるはずが、ただのタスクの奴隷になった。
・広範な知識を自在に操るはずが、「今日の自分、何科の人?」と混乱する日すらあった。
・チームを率いる未来を想像していたのに、気づけば書類に率いられていた。
そしてついに、私の“進化の旅”は静かに終了した。いや、終了というより「強制アップデートに失敗しました」の方が近いかもしれない。
しかし、よく考えてみれば——進化型総合診療医を目指し、盛大に挫折したということは、少なくとも私は一度は本気で飛ぼうとしたのだ。屋根に激突したとしても、飛び立とうとした事実には変わりない。しかもこの挫折、なかなか味わい深い。
なぜなら――「華麗に成功した人」より「壮大にコケた人」の方が人間味がある。そう、私は人間味があふれすぎているのだ。もはや洪水レベルである。










