無知の恥
「認知症予防専門医」を名乗りながら、アルツハイマー型認知症の診断にアミロイドPETがほぼ必須に近いという超基本を、2025年になって認知症セミナーでようやく腹の底から実感するとは、われながら見事なタイミングだ。
世界のエビデンスが10年以上も前から当たり前のように示していた事実を、この歳になって新発見するとは、逆に才能の域だ。
専門医を自称しつつ、肝心のアミロイド病理の可視化を「まあMRIと臨床で…」くらいに済ませていたその姿勢、今思えばなかなかのロールプレイだった。最新知識をアップデートしているつもりでも、実際には脳のシナプスがどこかでショートしていたのだろう。認知症予防を語る前に、まず自分の知識の萎縮をチェックすべきだった。
まあ、反省するとして、「アミロイドPETは研究レベルの話」などと心のどこかで思っていたあの頃の自分に、今なら胸を張って言えます。——違う、君は単に勉強不足だったのだ、と。
患者に寄り添い、家族に向き合い、診療の現場で奔走しながら、最も根幹の病態理解を後回しにしていた自分を恥じた。この姿勢は、ある意味でアルツハイマーの見逃しモデルケースだ。早期発見の重要性を説きながら、自分の知識の早期発見には失敗していたという、なんとも皮肉なこの絶妙なコントラスト・・・。
もう、自省すべき点は明確だし、遅れて気づいた分だけ、今後の学びは深くなるはずだ。ようやく大事な扉の前に立っただけのこと。むしろ、ここから本当の予防専門医になれるのかもしれないという甘い考え。次は、タウPETを「まあそのうちに」なんて言って後回しにしないよう、自分自身に予防介入しておく必要があるぞ。










