紫式部と藤原為時
藤原為時は平安時代中期の漢詩人。紫式部の父。
ここで有名な短歌を一句
おくれても 咲くべき花は 咲きにけり 身をかぎりとも おもひけるかな
(おくれても さくべきはなは さきにけり みをかぎりとも おもいけるかな)
(意味:咲き遅れても咲くはずの花は必ず咲くものだ。身の栄達も時節があるというもの、我が身をもうこれまでと見限っていたことだ。望みを持とう。)
為時が出世できなかった時期に詠まれたもの。
なお、為時は女房を通じて一条天皇に申文を奏上。以下の漢詩が書き添えられていたという。
苦学寒夜
紅涙霑襟
除目後朝
蒼天在眼
為時の苦労や挫折が表現されており、彼の人生の一部が垣間見られる。