2023/9/1 ブログ
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坊っちゃん(夏目漱石著)を読んで ~あらすじと私の感想~
はじめに:
子供の頃に読んだのであるが、まるで覚えていなかった。やはり、文字を眺めたに過ぎなかったのだろう。内容を吟味するだけの能力がなかったと反省した。
「坊っちゃん」は、1906年に発表された夏目漱石の中編小説である。漱石の中学教師時代の同僚がモデルで、その頃の経験をもとに書かれたという。無鉄砲で喧嘩早いけど、素直で曲がったことを嫌う性格である坊っちゃんの半生を描いた作品である。
Young master(1931)は、YouTubeで鑑賞できるなもし。これは原作に近いなもし。何回観ても滑稽なもし。ちなみに、中田敦彦のYouTube大学で解説付きなもし。
(「なもし」は、伊予弁すなわち愛媛弁である。)
本宮ひろ志のマンガ版「坊っちゃん」(1986)もYouTubeで鑑賞できるなもし。原作に忠実で笑えるところが多いなもし。
さて、これからあらすじと私の感想①を述べていく。
その1:少年~学生時代
坊っちゃんは幼い頃から無鉄砲で多くの喧嘩やいたずらをして、家族からは疎まれる存在だった。母親は早死し、その後も相変わらずの無鉄砲だった。しかし、下女の清(きよ)だけは坊っちゃんのことを大切に扱っていた。その後(中学校時代に)、兄ばかりを可愛がる父親が脳卒中で亡くなった。兄が遠方へ就職するため、家と遺産を売り払い、坊っちゃんに600円渡して出て行った(それ以来、兄と会うことはなかった)。坊っちゃんは中学卒業後、神田の小川町へ下宿することになり、清と別々に暮らすことになった。清は甥の家に厄介になりながら、坊っちゃんに「早く家と妻を持って」と促し、さらに「世話をさせて欲しい」と申し出た。貰った金600円の使いみちを考え、ろくな商売はできないと結論し、物理学校に通った。3年間勉強して卒業後、四国にある中学校の数学教師の職を打診された。熟考せず受け入れ、坊っちゃんは清を残して遠国に赴任した。
まず、坊っちゃんの名前が不明である。坊っちゃん≒漱石なのであろうか?両親の愛情に恵まれない生まれつき無鉄砲な性格。清の存在に唯一救われた坊っちゃん。若いうちに一家離散状態になったのは残念であった。しかし、心の支えである清の存在と損ばかりしている坊っちゃんの性格が、江戸っ子として前向きに生きながら、力強く道を切り開いていく様子が思い浮かぶ。
(つづく)