2023/6/15 ブログ
夏目漱石の「それから」を読んで ~あらすじと小生の感想④~
その4:
三千代を抱擁する代助は、いよいよ就職しなければならないと焦り始めた。また、三千代との関係を平岡に伝える必要性も出てきたので、代助は平岡に手紙を書いた。しかし、返事はなかなか返ってこなかったので代助が使者を出したところ、三千代が病気で倒れたとのことだった。三千代は平岡に、「謝らなくてはならないことがあるので、代助のところに行ってほしい」と伝えた。代助は、訪ねてきた平岡に「三千代を譲ってほしい」と頼み込んだ。平岡は、「三千代を譲ることは許すが、三千代の体調が回復してからにして欲しい」と返答した。そして、2人は絶交するに至った。
平岡は、その一連の経緯を代助の父親に手紙で知らせた。縁談を断った上に人妻を奪い、その事実を知らされたことに対して、父親は激怒。代助と絶縁することを宣言し、兄夫婦もそれにならった。
最終的に、代助は恵まれた生活や家族を捨てて三千代を選び、世間の荒波に揉まれる覚悟をした。そして、仕事を探すために町に飛び出し、電車に乗った。代助の目に映る景色はすべて真っ赤に見えた。
人間関係が完全に破壊された。代助は行く先不明の旅に出た。その後はどうなったのか?プー太郎の代助に仕事は見つかるのか?三千代ときちんとやっていけるのか?後味の悪い結末であった。