2023/5/15 ブログ
夏目漱石の「それから」を読んで ~あらすじと小生の感想②~
その2:
代助は、収入のある平岡なら三千代を幸せにできると思ったのに、それが裏切られる結果になった。それを悲嘆して三千代を心配する代助は、平岡の不在を狙って三千代を訪ね、沈みがちな彼女の心を慰めていた。そして、三千代と密会を重ねた。
平岡は新聞社に就職することが決まった。
ある日、三千代が代助の自宅を訪ねてきた。自分(三千代)の病気による入院費や治療費を払うために平岡が借金をしていたからである。そこで、代助に500円(現在価値で150万円程度)を貸してくれるよう頼みに来たのであった。代助は、そのお金をすぐに用意できなかったため、実兄の誠吾(せいご)に金を借りようとした。しかし、全く相手にされなかったため、仕方なく兄嫁梅子に200円を借りることになった。
お人よしの代助は、兄嫁梅子に対する甘え(依存心)を露呈する。三千代に対する心境の変化がさらにエスカレートしていく。身内まで巻き込んでいくところが情けない。