2023/3/1 定期ブログ
三四郎(夏目漱石著)を読んで ~あらすじと私の感想④~
その7:
講義中、三四郎はストレイシープとノートに繰り返す。美禰子の気持ちはいかにと思い悩む。ノートを覗き見した与次郎につっこみを許す。
原口さんという画家が広田先生の知り合いで、美禰子は洋画栄えすると称賛される。運動会を抜け出した三四郎は美禰子に遭遇。美禰子は原口さんのモデルになることを告白。
この後、三四郎は競馬で浪費した与次郎に金(20円:現在の30万円相当)を貸す。与次郎の不始末で美禰子に金を工面してもらうことになり、三四郎が美禰子に金を借りに行く。美禰子は、「人の心を読めない三四郎は馬なんか読めない」と皮肉る。一緒に散歩に出て、銀行で金を下ろして展覧会へ行く。その場に野々宮さんがいる。美禰子の仕打ちで野々宮さんは嫉妬することに。美禰子に、「借りた金をみんな使ってもいい」と言われ、三四郎は混迷する。
それから、与次郎と三四郎はある店に行く。そこで、美禰子とよし子の二人連れに遭遇。三四郎の勧めた品を美禰子が買う。ヘリオトロープの香水。
三四郎を意識する美禰子。アプローチする美禰子。しかし、対応が微妙な三四郎。三四郎は美禰子の気持ちに気づいていない?
その8:
原口さん宅にいる美禰子に金を返しにいく。たまたまモデル中の美禰子。終了後、ふたりで散歩に出る。三四郎は「あなたに会いに来ました。美禰子さんに会いに来ました。」と本音を明かす。結局、金を返さず。突然現れたある男性が美禰子を連れて行く。
その直後、三四郎がインフルエンザになり寝込む。与次郎はよし子と見舞いに来る。その後、美禰子は元々よし子の夫になるはずだったある男性と結婚することになる。三四郎は、それを聞いてやり切れない気持ちになる。
快復後、三四郎は美禰子のいる教会に会いに行く。三四郎は金を返す。ヘリオトロープ匂うハンカチを美禰子が渡す。美禰子は、「われは我が愆(とが)を知る。我が罪は常に我の前にあり。」と囁く。
そして三四郎は、原口さんが描いた美禰子のモデル絵を野々宮さんと展覧会で観賞する。その絵のタイトルは“森の美女”。しかし、三四郎は「この題は悪い」と皮肉る。「じゃ、なんとすればいいんだ」という野々宮さんの問いには答えず、三四郎は「ストレイシープ」と呟く。
“森の美女”というタイトルは、三四郎が初めて出会った場所にちなむ?筆者のいたずら心?美禰子は自分の心に噓をついて結婚。三四郎は、未熟な恋愛感情のままで最後を迎えることに。
(おわり)