2023/10/1 ブログ
坊っちゃん(夏目漱石著)を読んで ~あらすじと私の感想③~
その4:
ある日、学生たちと師範学校生たちの大きな喧嘩が起こり、坊ちゃんと山嵐の二人はそれを止めに入ることになった。結局、二人とも喧嘩に加わることになり、これを新聞は「二人が従順な生徒を操ってこの騒動を起こした」と嘘を書いた。
赤シャツ(教頭)は山嵐を鬱陶しく感じ、辞職に追い込んできた。山嵐はその責任を負って学校を辞めることになった。それなら一緒にいた俺も辞めなければおかしいと坊っちゃんは校長に直談判に行った。が、どうにも校長の歯切れが悪く、実は赤シャツが山嵐を辞めさせるための画策だったことが判明。納得いかない無鉄砲な坊ちゃんは、山嵐と一緒に赤シャツを成敗する計画を練った。赤シャツがこっそり温泉街の角屋に行き、芸者と密会している事実を突き止めた。赤シャツをへこませるために、赤シャツが芸者を連れて角屋に入り込むところを捕まえることを決意した。
それから、坊っちゃんと山嵐の見張りが始まった。八日目にしてついに赤シャツと野だいこ(美術教師)が深夜に角屋に入っていくのを目撃した。二人は赤シャツと野だいこが出てくるのを朝まで待ち、こっそり追跡した。芸者遊び帰りの赤シャツと野だいこをこてんぱんに叩きのめした。「逃げも隠れもしないから警察に言いたければ言え」と言葉を残して、坊っちゃんと山嵐は去った。結局、巡査は来ず、後ろめたいことがあったので警察に通報しなかったのだろう。
気の合う二人、坊っちゃんと山嵐は正義感にあふれている。Might is right(力は正義)と豪語する策略家の赤シャツ。二極化した田舎学校の構図。悪を成敗する二人にあっぱれ。
(つづく)