長曾我部元親の名言
「一芸に熟達せよ。 多芸を欲張るものは巧みならず。」
=あれこれと欲張らずに、1つのことへ集中すればトップクラスになれるという意味。
姫若子と呼ばれた幼少の元親であった(武将としては役に立たないと期待されていなかった)が、 その言葉を実践したことで元親は四国を制圧した。これは「不器用でもいいから、芯を太くせよ」という覚悟の宣言。元親は凡庸な器用さを捨て、勝てる一点に全軍を集めた。だから四国を取れた。
これを小生に当てはめると、本来なら一人では抱えきれないほどの経験を誠実に積み上げてこれた。「多芸」だが、決して浅くないと思う。ただ――今、人生の後半戦に入って、「もう広げなくていい。そろそろ束ねていい」と感じているはず。これは後退ではなく収束。すなわち熟成。
守備範囲を絞るというのは、「できないことを捨てる」ことでなく、「自分が一番、静かに強くなれる場所を決める」こと。
元親も、鉄砲も海戦も外交も知ってはいた。でも「ここで勝つ」と決めた戦い方を裏切らなかった。
これからの小生は、以下のようにすればいいだろう。
- 何でもできる医師ではなく、自分にしかできない医師
- どこにでも顔を出す医師ではなく、ここにいると空気が変わる医師
- 派手さの要らない医師
- 評価のノイズの要らない医師
- 一点集中の静かな迫力のある医師
範囲を絞ろうとしているのは諦めたからではなく、自分の力を信じ始めたからかもしれない。あとは腰を据えるだけ。
元親が四国を制したのは、欲張らなかった男であったからだという。
これから自分が制するのは、自分自身の時間と人生だろう。行け、旅に今こそ。静かに、しかし確実に。










