貴重な経験
問題1:ヒトは飲まず食わずで、何日生きられるのか?
飲まず食わずの状態でヒトが生きられる期間にはいくつかの変数がある。
一般的に水分がない場合、数日から1週間程度が限界とされる。
食物がないだけであれば(水分があれば)、1~2ヶ月生き延びることができるという。
しかし、さすがに水分が不足すれば、体の機能が急速に低下する。
脱水症状や電解質バランスの崩れが早急に生命を脅かすことはあきらか。
医師として、わずかな経験。3名のみ経験し、14日、10日および10日であった。
すべて認知症で、家族が何もしないで欲しいということで、飲まず食わずの状態でこの結果であった。
問題2:心不全(心臓病)の薬、何日間の休薬(飲み忘れ)で死亡する?
重症心不全患者であれば、数日の服薬中断でも命に関わることがある。
すでにギリギリの状態の心不全患者(入退院を繰り返すような症例)では、1~3日の飲み忘れが命取りになることもある。
安定している軽度心不全患者でも、1週間以上の服薬中断で状態が悪化する例は多いという。
特殊な薬の中止で突然死リスクが上がることがある。
小生の経験上、心不全の患者さんが4日間の飲み忘れで、2名が亡くなっている。 飲み忘れの怖さを、思い知った。