蓮の花
花言葉:「清らかな心」「休養」「神聖」「雄弁」「沈着」「離れゆく愛」
蓮の花は、「清らかな心」「再生」「神聖」「内面の成長」などを象徴する特別な存在。泥の中から美しい花を咲かせるその姿から、仏教や東洋思想において、「困難の中でも清らかに生きる強さや精神性の高さをあらわすシンボル」として大切にされてきた。
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蓮 ― 美と薬効の融合
蓮(Nelumbo nucifera)は、中国やインドで神聖視される花であり、その根茎「蓮根(レンコン)」は日本でも親しまれてきた伝統食材。中国漢方において、蓮の各部位が異なる薬効を持つため、部位ごとに使い分けられる。
生のレンコンは肺を潤し、血を冷まし、体に潤いをもたらす清涼薬。熟したものは胃腸を整え、滋養強壮・老化防止に役立つとされる。レンコンの節も止血や痔出血の治療薬として用いられる。
さらに、レンコンに含まれる食物繊維は脂質の吸収を抑え、動脈硬化や高血圧の予防に寄与する。胃粘膜保護や消化促進にも効果がある。鉄分やビタミンも豊富で、老若男女すべての健康維持に適した食材といえる。
葉(荷葉)は古来、痩身薬として重宝された。果実(蓮実)やその内部(蓮肉・蓮芯)は、それぞれ鎮静・強心・滋養などの薬効を持つ。
一つの植物にこれほど多彩な薬効が秘められている蓮。まさに、泥中から清らかな美を咲かせる「生きた薬草」。
ちなみに、漢方薬の啓脾湯や清心蓮子飲は、小生が頻用する漢方薬である。