宇宙開発の影② ~成功するとは限らない~
スペースシャトル・チャレンジャー ―行きの不幸
1986年1月28日、STS-51-Lミッション。
民間人教師(クリスタ・マコーリフ)が搭乗予定で注目度が高かった。
打ち上げ73秒後、右側固体燃料ロケットのOリングが寒冷により収縮し密閉不良。
高温ガスが漏れ、外部燃料タンクに引火・爆発。
搭乗員7名全員死亡。
Oリング問題は以前から報告されていたが、組織的に軽視。
打ち上げ当日のフロリダは異常低温だった。
「政治的・広報的スケジュール優先」の風潮が安全判断を曇らせた。
教訓として、安全性がスケジュールや政治圧力より優先されるべき。技術者の懸念が組織内で適切に反映される仕組みの重要性。リスク評価と意思決定過程の透明化。