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墨家十論

古代中国の戦国時代に、墨子によって興った思想家集団を「墨家」という。
墨家が主張した思想をまとめたものが、「墨家十論(ぼくかじゅうろん)」である。

1.兼愛
ひろく愛すること。全ての人を公平に隔たり無く愛せよという教え。(儒家の愛は家族や長たる者のみを強調する「偏愛」であるとして非難した。)

2.非攻
当時の戦争による社会の衰退や殺戮などの悲惨さを非難し、他国への侵攻を否定する教え。ただし、防衛のための戦争は否定しない。このため、墨家は土木や冶金といった工学技術と優れた人間観察という二面より守城のための技術を磨き、他国に侵攻された城の防衛に自ら参加して成果を挙げた。

3.尚賢
貴賎を問わず賢者を登用すること。「官無常貴而民無終賤(官に常貴無く、民に終賤無し)」と主張し、平等主義的色彩が強い。

4.尚同
賢者の考えに天子から庶民までの社会全体が従い、価値基準を一つにして社会の秩序を守り社会を繁栄させること。

5.節用
無駄をなくし、物事に費やす金銭を節約せよという教え。

6.節葬
葬礼を簡素にし、祭礼にかかる浪費を防ぐこと。(儒家のような祭礼重視の考えとは対立する。)

7.非命
人々を無気力にする宿命論を否定する。人は努力して働けば自分や社会の運命を変えられると説く。

8.非楽
人々を悦楽にふけらせ、労働から遠ざける舞楽は否定すべきであること。(楽を重視する儒家とは対立する。)但し、感情の発露としての音楽自体は肯定も否定もしない。

9.天志
上帝(天)を絶対者として設定し、天の意思は人々が正義をなすことだとし、天意にそむく憎み合いや争いを抑制する。

10.明鬼
善悪に応じて人々に賞罰を与える鬼神の存在を主張し、争いなど悪い行いを抑制する。(鬼神について語ろうとしなかった儒家とは対立する。)

 
読み返してみると、キリスト教の博愛主義を思い起こす。

墨子思想もなかなかいいね。
小生は、「非命」と「節葬」が特にいいね。

宿命論は夢がないので否定する。
祭礼にかかる浪費は断固反対する。

(ちなみに、小生は結納も結婚式もなし。葬式は、密葬又は家族葬を希望。)

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