不勉強は有罪?
かつて、「不勉強は有罪」という教授がいました。
ケースバイケースと思いましたが、さらに厳しい質問が飛んできました。
「あなたの子供が手術を受ける場合、100点満点の手術がいいか?最低ライン(合格60点)でいいか?」と。
パワハラとは言わないまでも、「不勉強はいけない」と痛感しました。
(実際、小生の子供は手術を受けていますが・・・。)
「不勉強は有罪?」に対して・・・
賛同意見(プロフェッショナル論)
医師は一生勉強を続けなければならない。
知識や技術のアップデート(更新)を怠ることは、患者の不利益に直結する。
「知らなかった」や「勉強していなかった」では済まされない。
批判的意見(現実論)
すべての医師がすべての分野に100点満点の知識や技術を持つことは不可能。
チーム医療やコンサルト体制を活用し、弱点を補完することもプロの一部。
不勉強を一刀両断するのは、過度な完璧主義であり、時に指導・教育の妨げになる。
「子供に60点の手術をさせるか?」に対して・・・
「自分が提供する医療が誰にとっても大切なものだ」という意識を喚起する強力なメッセージ。
ただし、現実的に「100点満点の手術」というのは幻想に近い。医師は神様でない。
「最善を尽くす努力」が本質である意見が多い。
一方で、「60点でよし」とする自己弁護の言い訳を牽制する意図としては、教育的に意味がある。
私見を含めてまとめると・・・
現在の医療現場では「完璧な医師」より、「学び続ける姿勢を持ち、チームと協働する医師」が求められる。
EBM(Evidence-Based Medicine)やガイドライン、コンサル文化(コンサルト体制:専門に簡単にアクセスできる体制)の浸透によって、「知らないことを認め、調べ、共有する」ことも重要。
さらに、常に勉強し続ける謙虚な姿勢が大切。