ご冥福を祈る ~あの時、油断したジョージ・フォアマン~
1974年10月、ザイール(現コンゴ共和国)のキンシャサでムハマド・アリ(米国)の挑戦を受けた。前評判は圧倒的有利だったが、ロープを巧みに使う防御(ロープ・ア・ドープ)を駆使したアリに体力を消耗させられ、大番狂わせとなる8回TKO負け。ボクシング史に残る名勝負でプロ初黒星を喫し、王座から陥落した。
(https://www.youtube.com/watch?v=kANNhbDt-fQ)
実は、「みんなに“ムハマドを殺すなんて言わないで”とお願いされて、“わかった。地面にたたき伏せるだけだ”と答えた。それほど簡単に終わると思っていたんだ」と明かした。
後になって、小生もこの試合を見た。油断していたフォアマン。強引に倒そうとする姿勢は豪快であったが、出所後の決して万全でないアリにテクニックで敗れた。1990年2月のタイソン・ダグラス戦の大番狂わせに同じ。
いったん引退したが、1987年にカムバック。1994年11月、19歳年下のWBA&IBF統一世界ヘビー級王者マイケル・モーラー(米国)に10回KO勝ち。史上最年長記録となる45歳9カ月で世界王者に返り咲いた。
(https://www.youtube.com/watch?v=nEd-P0VREME)
当時、小生は医学部学生だったが、この試合をテレビ中継でちょっと見た。フォアマンの重いパンチをまともに受けて、モーラーがマットにそのまま沈んだ。