「ある少女の選択 〜“延命”生と死のはざまで〜」 NHKクローズアップ現代(放送日:2010年12月8日)
延命か? 死を選ぶ権利か?
この頃、腎臓「人工透析」30万人。
チューブで栄養をとる「経管栄養(胃ろう含む)」40万人。
人工呼吸器使用者3万人。
医療の進歩(「延命治療」技術の発達)で、重い病気や障害があっても、生きられる命が増えている。
その一方で、「延命治療」は必ずしも患者の「生」を豊かなものにしていないのではないかという疑問や葛藤が、患者や家族・医師たちの間に広がりつつある。
田嶋華子さん(享年18)は、8歳で心臓移植。さらに15歳で人工呼吸器を装着し、声も失った。これ以上の「延命治療」は受けたくないと家族と葛藤を繰り返した。
自宅療養を選び、「人工透析」を拒否して亡くなった。華子さんの闘病を1年にわたって記録したドキュメント。
「延命」とは何か?
「生きる」こととは何か?
このような問いを繰り返しながら亡くなった華子さん。
その葛藤を見つめた家族・医師たち。
これらを通じた、医療の進歩が投げかける問いと向き合う。
最近、胃ろうを造る機会が激減している。
口から食べられなくなったら、豊かな「生」と言えないという考え方が増えてきているのだろう。
かつて、小生の患者に、食べられないだけで、歩くことができる患者さんがいた。胃ろうで栄養補給する以外は、ふつうの生活に近かった。もちろん、特殊なケースではあったが・・・。
かつて終末期ケア上級専門士であった小生。
医学以外の勉強もたくさん行った。
医療技術だけでなく、倫理や哲学も絡んでくるのだから。
そして、尊厳だから。










