浪人生の夢? うたた寝にみた夢
ささやかなピアノのコンクールに出場し、結果発表を待つところで夢は止まった。合否は示されない。ただ、弾き終えた後の静けさだけが残っていた。
老いてきた医師としての自分を思う。白衣は長く着てきたが、専門性を存分に響かせる舞台は、いつの間にか小さくなっていた。それでも弾いた。もう若さも肩書も助けにはならないが、積み重ねた指遣いだけは嘘をつかない。
結果待ちで夢が終わったのは、評価を他人に預ける人生から、そろそろ降りてもいいという合図なのかもしれない。合格か不合格かより、弾いた事実だけが今は静かに残っている。










